『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

20話 『最強の俺と戦ってみたくはないか?』『いいだろう。お前のワナにまんまとかかってやる』


 20話 『最強の俺と戦ってみたくはないか?』『いいだろう。お前のワナにまんまとかかってやる』


「おい、まさか……本当に、何もないワケじゃないよな?」

 などと言ってくるゼッキに、
 P型センエース2号は、
 渋い作り笑顔を向けて、

「一つ提案がある……のですが、ここらで、少しばかり、ティーブレイクといきませんか、ゼンさん」

 揉み手をしながら、そんな事を言った。

 それに対し、ゼッキは、

「……マジで、ないんかい……」

 ガクっとうなだれながら、

「じゃあ、もういいや」

 そう言って、
 両手を、P型センエース2号に向け、

「すぅうう……はぁあ……」

 目を閉じて、精神統一。
 オーラと魔力を溜めに溜めてから、

「すぅうう」

 最後に息を吸って、
 ――カっと目を開き、


「異次元砲ぉおおおお!!」


 先ほどの軽撃ちとは違い、
 渾身で撃たれた異次元砲。

 強大な照射が、P型センエース2号の全身を襲う。

「ぐぁああああああ!!」

 ほぼ一瞬で、
 跡形もなく木っ端みじんになったP型センエース2号。
 どこまでも呆気ない最期だった。


「かなりのヤバい強敵……だと思ったんだけど、そうでもなかったな……というか、もしかして、俺が強くなり過ぎたのか? ゼノリカ以外だと、もはや誰も相手にならない……そういう所まで来てしまったのかもな」


 などとブツブツ言っているゼッキの向こうで、

 粒子になって空間に溶け込んでいる『P型センエース2号』が、
 黙ってジっと息を殺していた。

(は、バカが……所詮はガキだな。『どうしようもないほど存在値に差が開いている』という訳ではないんだから、流石に、どんだけ威力を高めていようと、異次元砲の一発や二発くらいは耐えられるっつーの)

 気配を消し、
 空気に溶け込みながら、

(このままどうにか時間を稼ぐしかない……が、しかし、いかにゼンが『ドのつくアホガキ』とはいえ、三時間近くも騙し切れるとは思えない……どうにか、次の一手を考え――)

 と、心の中でつぶやいていた、
 その時、

「……どうやら、俺の油断をついて攻撃してくる作戦……って訳ではなさそうだな」

 ゼッキが、空間に溶け込んでいるP型センエース2号を睨みつけて、そう言った。

「っっ?!」

「なに驚いたオーラを出してんだよ……いや、流石に、そのくらいは気付くって……」

「……」

「どうやら、あんたは、なんとしてでも時間を稼ぎたいようだな……えっと……確か、俺をアンテナ基地にしたいんだっけ? で、1号の戦闘力データがどうたら……」

 ぶつぶつと言ってから、

「これは、あくまでも推測だが……おそらく、今のあんたは、アップデート中のパソコンみたいな状態で、アプデが終わると、すごく強くなる……みたいな感じなのかな?」

 ゼッキの推測を聞くと、
 P型センエース2号は、自身の粒子を結集させて、
 元の姿に戻り、

「……ああ。おおむね、その通りだ」

 そこで、P型センエース2号は、少しだけ頭をまわし、

「P型センエース1号のデータを俺にコピーすることで、俺は、今よりも30パーセントほど強くなれる。もちろん、『全力を出した俺』の30パーセント増だ」

「……ふむ」

「そうなれば、お前とも互角に渡り合える。勝てるかどうかは微妙なところだが、少なくとも、みっともなく逃げ回ったりはしない」

「30パーセント……微妙なラインだな……あんたの全力がどの程度か不明だから、なんとも言い難いけど……」

「どうだ、ゼン。今の俺なんか倒したって、なんの自慢にもならないんだし、ここは、少し待ってみないか?」

 P型センエース2号の言葉を受けて、
 ゼッキは、

「……ふぅむ……」

 数秒考えてから、
 ――答えを出す。

「……いいだろう。お前のワナにまんまとかかってやる。好きなだけ時間を稼ぐがいいさ。なさけないままの貴様を倒しても自慢にはならんからな」



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