『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

6話 瞬殺。


 6話 瞬殺。

「お前ごときに意志はいらない……コアだけ残して砕け散れ」
「きゅいぃいいいいい!!」

 ピーツの携帯ドラゴンは、
 ズガンッッッ
 と、無残に爆発した。

 飛び散ったMD粒子は、
 チラチラと光を放ちながら、
 ボーレの『中』へと注がれていく。

「さて、次は貴様を――」

 と、
 ボーレが、ピーツを砕こうとした、その時、



「おい、そこのデブ! 貴様、いったい何者だ! ピーツを離せ!!」



 ここまでのルートを高速で突破してきたカルシィが、
 隣のフロアから飛びこんできて、そう叫んだ。

 しっかりと自分を睨みつけてくるカルシィを見て、
 ボーレは溜息をつき、

「やはり、認知されているか……くそかったるい……私という残滓を世界から消すのに、どれだけの労力を使ったと思っている……まったく、面倒な……」


 ※ 今までのボーレ(ソル)は、『ピーツにだけ効果がないタイプ』の『石ころぼうし』をかぶっている状態だった。
 しかし、先ほどの『クイズ』のせいで、その効果が部分的に途切れてしまった。
 簡単に、一言で言い表すのなら、
 ――『世界の影に隠れていたソルのシッポを、カルシィが見つけてしまった』ということ


「ここまで綺麗に破綻すると、いっそすがすがしい」

 ボーレ(ソル)のプランは単純明快。
 カルシィという存在を通して、P型センエース2号の魂魄を完成させること。
 ――ハッキリ言って、P型センエース2号という存在は、ラスボス・プロジェクトにおいて、そこまで重要な存在ではない。
 ドラゴンボールで言えば、だいたい、人造人間16号と同じくらい。
 ゆえに、『練りに練られたD型』や『充分な挙動テストが行われたP型1号』と違い、色々とハンパな部分がある。
 それでも、計画通りに事が進めば、充分に『仕事』をこなせる道具になるはずだった。

 だが、訳の分からない『横やり・嫌がらせ』のせいで、『カルシィとの関わり合いの中で、ピーツの情動を矯正させるプラン』は、完全に砕け散った。
 そこまで綿密にたてられた計画ではなかったが、ここまで豪快にぶっ壊されると、心底イライラする。
 口では『いっそすがすがしい』などと言っているが、そんなものは、もちろん、つまらない虚勢でしかない。

 ソル・ボーレは、これ以上なく、イラついている。
 結果、彼は、その怒りのはけ口として、

「……少し暴れるから、受け止めてくれ。拒否は認めない」

 カルシィたちを選択する。

 ボーレは、ピーツを掴んだまま、瞬間移動で、ドコスの背後にまわると、

「しっ!!」

 口の中で小さく固めた怒りを、細く吐き出しながら、
 ドコスの首から上を、全力の拳で吹き飛ばす。

 パァン!!
 と、景気のいい爆発音がして、
 ドコスは一瞬で絶命した。

 ――ただの撃破であれば、二次試験脱落で元の世界に戻るだけだが、
 ボーレは、『ドコスの魂そのもの』を破壊したため、
 ドコスは完全に死んでしまった。

 そういう摂理的なアレコレを完全に理解している訳ではないのだが、
 『長年連れ添ってきたから』か、カルシィとエーパは、
 『ドコスが死んだ』という事を明確に理解した。

 理解してしまった。
 強く、痛く、魂魄がしめつけられた。

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