『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

5話 P型センエース2号は、俺が引き継ぐ。


 5話 P型センエース2号は、俺が引き継ぐ。

「P型センエース2号の情動調節はまだ完全ではない……というより、本物とはかなりのズレが生じている。本物であれば、仮にカルシィを心配していたとしても、それを直接口に出すことなどありえない……つまり、P型センエース2号は、まだまだ、センエースには成り切れていないということ。今のままでは、センエース特有の超覚醒など起こり得ない……ゼンにすら、勝てるか怪しい粗悪レプリカ……」

「P型センエース2号って……ランキングに乗っていた名前……ていうか、たぶん、俺のこと……いったい、どういう……おい、ボーレ……お前、何か知って――」

「しかたがない……ピーツは廃棄し、プランを大幅に変更する。……ちっ、面倒きわまりない……余計な手間をとらせやがって……」

「ボーレ! おい、いい加減に、俺の話を――」

 そこで、
 ボーレは、グンッっと勢いよく右腕を伸ばし、
 ピーツの口をガシっとふさぐ。

「っ?! ぅぐっ……っ!」

「もともと、出来が悪いとは思っていたが……それだけではなく、『根源的な運命力』まで低いとなると、ほとほと話にならない……まあ、しかし、収穫がなかったわけではない。貴様のおかげで、『センエース』という記号を与えるだけでは『駒にすらならない』という事がよくわかった」

「むぐ……ぐ……」

「理論上の最高値はもう狙えないな」

 悔しそうにそう呟いてから、

「……が、まあいいさ。俯瞰で見れば、実際のところ、たいした問題じゃない。大事なことは、数値ではなく結果だ」

 負け惜しみのようなセリフを吐いて、

「しかし……あらためて振り返ってみると……いろいろヒドいな。呆れてモノも言えない。あれだけ『お膳立て』してやったというのに、コスモゾーンから『(超極小)』しか認められなかった無能……使えないにもほどがある……」

「ぅぐ……っ」

「もういい……はなはだ遺憾だが……P型センエース2号は、私が――『俺』が引き継ぐ……テメェはもういらない」

「ぐっう!!」

 何が何だかさっぱりだが、
 しかし、このままだと殺されると理解したピーツは、
 全身に気合いを入れて、ボーレを睨みつける。
 すると、ピーツの気合いに呼応して、

「きゅいっ!!」

 携帯ドラゴンが出現し、
 迷いなく、ボーレに殴りかかった。

 膨らんだオーラが加速する。
 膨大なエネルギーが空気を裂く。

 この携帯ドラゴンは、センエースのデータを内包している、スーパースペック型。
 本来であれば、ボーレごとき、一撃で爆散していたはず。

 だが、

「当て馬のデータ体ふぜいが、粋がるなよ」

 ボーレは、携帯ドラゴンの攻撃など、屁でもない様子。
 ガシっ……
 と、あまっている左手で、なんなく携帯ドラゴンを掴むと、

「お前なんざ、所詮は、『本物』を開くための『キッカケの一つ』に過ぎない……『名前』すら持たない、哀れなイマジンコピー。『ハンパなレプリカ』ですらないチンケな虚構」

「きゅいっ! きゅいっ!」

 オーラを増幅させて、
 ボーレの手から逃げようとするが、

「お前ごときに意思はいらない……コアだけ残して砕け散れ」

 圧のある言葉に包まれて、

「きゅいぃいいいいい!!」

 ピーツの携帯ドラゴンは、
 ズガンッッッ
 と、無残に爆破した。




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