『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

1話 ピーツの奇妙な冒険。


 1話 ピーツの奇妙な冒険。

 センエースとタナカトウシが裏でごちゃごちゃとしていた間、
 表の冒険者試験二次試験は、粛々と進行していた。

 冒険者になるため、携帯ドラゴンを鍛えるという、この謎状況。

 そんな中、いまだ、揺るぎないランキング一位に居座る絶対王者『ピーツ(P型センエース2号)』は、現在、



「ポロロッカ!!」



 とある洞窟で、
 石板クイズに挑んでいた。

 ピーツの解答は正解だったようで、
 ピンポーンという、軽快な音が響き、

 ゴゴゴっと、音をたてて、『彼らの行く先をふさいでいた扉』が開いた。

 石板に書かれた問題を見るやいなや、
 音速で答えを出したピーツに対し、
 ピーツの学校の先輩であるカルシィが、

「……すごいな、君は暗号解読が得意なのか?」

 カルシィたちからすれば、
 日本語で問題が記されているこの石板は、何が書かれているかすら分からない超難関。

 本来ならば、立ち往生するしかない場面だが、
 サブカルに精通した日本人のメモリーを有するピーツからすれば、
 『アマゾン川で~』から始まる問答は、素通りに等しい。

「いやぁ、まあ、多少は」

 などと、テレに染まった言葉でお茶を濁しつつ、小物っぽくポリポリと頭をかくピーツ。

 現在、彼ら『古龍殺しのフーマー大学校チーム』は、
 『レア度の高い携帯ドラゴンの強化パーツ』を求めて、
 東南にある洞窟に挑戦していた。

 この洞窟は、パズル要素の強いダンジョンで、
 戦闘能力はまったく必要としないが、
 『知識』や『頭の柔軟性』が求められる。

 先ほど、ピーツが答えた問題は、
 このダンジョンでも最強クラスに難しい暗号で、
 本来ならば、誰も答えられない『底意地悪すぎ問題』。

 それを解いてしまったものだから、
 ゴールまでの道のりが一気に解放され、

「あれ? もうゴール? なんだ、すげぇ短いダンジョンだったな」

 ゴールの宝物殿まで、ほぼ一瞬で辿り着いてしまった。
 宝物殿には、宝箱が七つ設置されてあって、
 開けてみると、七つ全てに、『☆9』という超レアアイテムが隠されていた。

 その現実を受けとめた『ボーレ』が、

「ふはははは! おいし過ぎるだろ、このダンジョン!」

 小躍りして喜ぶ。
 ここまで、特に目立った活躍をした訳でもないが、
 このチームに在籍しているため、順調に強くなっているボーレ。
 このままいけば、合格は確実。


 実は最強のピーツ、
 コバンザメのボーレ、
 大学校でも最強クラスの実力を持つイケメン系美女カルシィ、
 そんなカルシィの付き人である、回復役のエーパと、
 同じくカルシィの付き人である、シノビ型のドコス。

 そんな、ある意味バランス最強の五人パーティ『古龍狩りのフーマー大学校チーム』。

 他の参加者と比べ、圧倒的なアドバンテージを有する大学校チームは、
 今回のダンジョン最速攻略で、さらにアドを強める。

「これだけの速度でダンジョンを攻略できたのは、おそらく、ピーツが、あの妙な暗号を解読してくれたおかげだろう。というわけで、最大の功労者であるピーツに、強化パーツを最初に選ぶ権利を与えよう」

「あ、どうも、あざーす」


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