『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

60話 究極超神化――


 60話 究極超神化――


 三人合体で完成したソンキー(裏トウシ)は、
 ユラリと視線をバグに向け、



「どうだ? 俺は……輝いているか?」



 その問いに、
 バグは、少しだけ呼吸を止めて、

「……私よりは小さな光だ……」

 つまらない虚勢――
 そう断ずるに、いささかの支障もない、弱さに濡れた声音だった。

 けれど、
 ソンキーは、ゆるやかに微笑んで、

「そうか。では、もう少し、強く……輝いてみせようか」

 芯に力を込めると、
 ソンキーの全てが、
 さらに、一回り、美しくなった。

「これより、貴様の認知を書きかえる。――見せてやるよ。この上なき『神羅万象の極地』を」

 目を閉じて、天を仰ぐ。
 オーラの質が変化した。
 ソンキーを包み込む魔力にも変革が起きている。

 呼吸は通常のソレで、
 深い集中というよりは、
 自分自身と交わす、高次の対話。

 ――ソンキーの要求に応じるように、
 彼の中の二人も、

「生まれて初めての天元突破……さあ、やろうか。ぼくの上限を見せたる」
「限界の向こう側に届く。これは、きっと、ワシらにしか出来ん不可能」

 沸き上がっていく。
 気血津液(きけつしんえき)が厳かに響く。
 彼らの『すべて』が沸騰する。

 グツグツと、
 ユラユラと、
 メラメラと、

 その擬音は、永劫なる盛者が鳴らす鐘音、
 その諸行は、しかして無上の響きに届く。

「……ワシと」

 輝きは、とどまることをしらずに、
 ただ、強く、美しく、大きくなり続け、

「……ぼくと」

 散り散りになった命の破片が、
 密に集まって、

「……俺の」

 わずかに、『原初の象(かたち)』を取り戻したんだ。

 重ねてきた軌跡が、
 相互に補完しあって、
 この上なく美しく一致していく。
 運命が選定されて、

 ――『修羅たち』は嗤い、


「「「全部を!
       合わせて!!」」」


 コスモゾーンの喝采が聞こえた。
 スタンディングオベーション。
 世界を震わせる賞賛の嵐。

 光が、またたきを忘れた。
 旗が立った。
 ただの絵画になる。
 全部になった。
 迷いはなかった。

 たどりついたのだ。

 壁は砕け散り、
 迷路は死んだ。

 大いなる神の器が満たされる。

 全ての運命を飲み込んで、
 足りない絶望を、そのズバぬけた才覚で補って、

 だから、
 たまゆらに、
 必然のように、

 ソンキーは、
 ――届く。





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    [X ※ * ※ * ※ X」
「――/\※X―【【究極超神化7】】―X※/\――」
    [X ※ * ※ * ※ X]
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 宣言により解放された神気は、
 あまりにも深い未知に包まれていて、
 囁きを失ったかのように思えた。

 けれど、その目眩は、ただの蜃気楼じゃなかった。
 尊き蓮華。
 絢爛な睡蓮。
 蝕された銀と太陽の黒を包み込む、研ぎ澄まされた輝き。

 狂おしい静寂の中、永遠の果てにある輝きに包まれているソンキー。
 背負っているのは、アストラル神字が浮かぶ後光輪。
 星のフレームを持つ黒銀の結晶がちりばめられた、絶烈な究極超神気。
 銀華の煌めきを圧縮させたような、どこまでも冷徹なオーラ。


 すべての限界を屈服させて、
 いと高く、彷徨う冒涜。


 ――そんな破格の神々しさに、


「ぅ……ぁ……」


 バグは、モブのような嘆息をもらした。
 バグの存在感が、ハッキリとうすれた。
 バグの視界が、弧状の極光に包まれる。

 最果ての向こうに辿り着いた神が、
 無粋な壁をぶち抜いた姿。
 留まる事を知らない、絶対神の後光――




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