『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

44話 ウチの血筋の人間は、ワシ以外、全員終わっとる。


 44話 ウチの血筋の人間は、ワシ以外、全員終わっとる。

「同じ土俵で闘うなら、な。何度も言わすな。お前の可能性を、ワシは一つも否定してへん。ただ、今、この瞬間において、ワシとお前は、同じ土俵に立ってへん。そんだけ」

「何を根拠にそんな事を……今、この時、あんたもぼくも、同じく携帯ドラゴンを使っとる。つまり、同じ土俵におるってことやろ。いや、ネオバグの器に収まっとる今のぼくの方が、出力的には上。ぼくの方が、あんたより強いはず。それが道理のはず。ベースになるだけではなく、ちゃんと、『ぼくの全部』で『今のこの体』を使えば、あんたよりも、ぼくのほうが絶対に強い」

「まあ、どう思おうと自由やけどな」

 ダルそうに首をまわしながら、

「……で? 表層に出てきた理由は? 自分の方が強いって言いにきただけか?」

「……」

 キチンと、『どちらの方が上か』という話に決着をつけたいところだったが、
 ウラスケは、そんな自分の心に区切りをつけて、

「別に、どっちが上かとか、そういうんは、どうでもええ。……ただ、『一つ』になったことで、ネオバグは、完全に、ぼくの支配下になった。ぼくという制御装置がある限り、このネオバグが暴れることはない。もう何も問題はない。というわけで、帰ってくれ」

「……『完全に、ぼくの支配下』ねぇ。どっからどうみても、支配されとるんは、お前のほうなんやけど……普通にとりこまれて、コアを奪われて――」

「ネオバグと一つになると決めたのは、ぼく自身の意思だ。ぼくが望んだことだ」

「……普通に精神支配を受けとるという事に気付いてない時点で終わってんねんなぁ……」

「おい、見下すんはヤメぇ。……イライラする……他の連中にどう『評価』されようと知ったこっちゃないけど、『同族』から落第点をくらうんは我慢ならん」

「その気持ち、なんとなくわかるなぁ……ワシも、親戚のオッサンにガキ扱いされた時、めっちゃ腹立った。『ワシのほうが、お前よかマシじゃ、ボケ』って思った。ははは」

「一緒にするな! ぼくは、あんたとは違う!」

「……どうしたいねん、お前」

「そっちこそ何度も言わせるな! たった一年はやく産まれただけの分際で、得意げに先輩面するなって言っているんだよ!」

「一年はやく産まれたら充分に先輩面する権利あるやろ。一回、高校とか大学の野球部を見学してきてみ? あっちの世界では、一年ちがったら、奴隷と王様くらい違うからな」

「……やっぱり、嫌いだ。あんたと喋っていると、いつもいつもイライラする」

「ド直球の同族嫌悪やな。わかるわぁ。ワシも、親戚のやつと喋っとると、いつも、なんか、この辺がモヤっとする。ウチの血筋の連中、ワシ以外、全員、キモいからなぁ」

 血筋に対する嫌悪感は、別に、ウラスケだけの特権じゃない。
 タナカ家の者は、みな、己の血に対する『特異な感情』を抱いている。
 そして、全員が全員、
 『自分が一番マシで、自分以外は終わっている』と認識しているのだ。



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