『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

93話 クライシス・アルテマゴッド……


 93話 クライシス・アルテマゴッド……

「……くそ、くそ、くそぉお! このデスゲームに参加してからというもの、『こんな屈辱は産まれて初めてだ』ってレベルの辛酸ばかりをナメ続けている! もうイヤだ! こんなのはボクじゃない!」

 そこで、岡葉は、グワっと顔をあげて、天を仰ぎ、

「ボクは、クールで、瀟洒で、有能で、スタイリッシュで、前衛的で、アーティスティックな伊達男! そのボクが! こんな『みっともないザマ』を晒し続けるなんて!!」

 溜まっていたフラストレーションの大爆発。
 ここまでは、どうにか抑え込んでいた感情が溢れ出る。

「虹宮は、頑張っている! けれど! そろそろ、精魂つきるだろう! 虹宮がやられたら、次はボクらの番! 何もできずに、ただ殺される! くそ、くそ、くそぉおおお!」

 声に血が混じるほどの叫び。
 その慟哭に対し、



「――うるさいガキだ……見苦しい」



 突如、神話狩りメンバーの脳内に響いた声。
 凛と響く美しい声だが、甘さや優しさなどは微塵もない。
 ――そんな声の主『アダム』は、続けて、

「突然だが、つい今さっきはじまったばかりの特別イベントについて情報開示を行う。心して聞け」

「……い、イベン……ト……? そ、そんなもんやっている場合じゃ――」

 岡葉の戸惑いなどシカトして、
 アダムは続ける。

「先の一打席勝負で、タナカトウシが主上様に『ほんの少しだけ、わずかに、ちょびっとだけ、抵抗できた感がなかったこともなかった褒美』として、今回、超々々特別に、一人一回限りの『クライシス・アルテマゴッドキャンペーン・ガチャ』が導入されることとなった」

「あんた『神様がトウシくんに負けた』こと、どんだけ受け入れたくないんだよ……」
「自分でジャッジしたくせに……」
「つぅか、なんか、名前的に、すごいガチャっぽいんだけど! これ、もしかして、ワンンチャンある?!」


「このスペシャルガチャは、確定で究極当たりが出る特別仕様となっている」


「ぅおおおおおおお、すげぇ!」
「マジか! おい、全員、今すぐにひけ! 全員が☆X持ちになったら、あるいは、勝てるかもしれねぇ!」

「あ!! ちょ、ちょっと待ってください! これ、一回まわすのに……ぃ、1億MDP必要なんですけど……」
「い、1億だとぉおお?!」

「ふざけんじゃねぇ!」


(一度希望を見せておいてから、一気に叩き落とす……なんて、高度な嫌がらせをしてきやがるんだ……)
(あの神様、嫌がらせの天才だな)
(トウシくんに負けたのがよっぽど気に入らなかったと見える……)


 全員が、神に対する怒りをあらわにしていると、
 そこで、アダムが追加で、

「ああ、そうそう。言い忘れていたが、『タナカトウシが、主上様に、ほんの少しだけ抵抗できた褒美』として、貴様ら全員に、1億MDPが支給される」



「「「「「「?!!!」」」」」」



「あの勝負で、主上様は、手ぬかりなく手を抜いていた……とはいえ、貴様らのような虫ケラが勝てるレベルではなかった。タナカトウシは間違いなく罰を受けるはずだった。しかし、タナカトウシは、信じられない奇跡でもって、大いなる試練を乗り越えた。その『ほんの少しだけとはいえ、主上様をてこずらした』という『人類という種における唯一にして最大の功績』を褒め称え、その偉業に相応しい対価が支払われることと相成った」


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