『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

85話 母親。


 85話 母親。

「ダメじゃん、その態度。俺のことをイラつかせるとか、ダメじゃん。俺は仲良くやっていきたいんだよ。わかる? コミュニケーションを本気で拒絶とか、ないわぁ。そういうのを、空気よめないっていうんだよ」

「そんなんじゃ社会に出た時、大変だぞ。俺たちは、そんなお前のねじ曲がった根性を矯正してやっているんだ。わー、なんて優しいんだろう」

 言いながら、おまもりを奪い取り、

「うぉおい、一万円、入ってたぁ」
「過保護な親だなぁ、おい」
「こんなに過保護に育てられたら、お前の将来が心配だ」
「強くあれ、少年。そのために必要なのは、裸一貫でもやっていける己の力だ」
「というわけで、これは善意で没収しまぁす」
「これは、善意! 圧倒的善意!」

「かえ……して……その、おまもりは……おかあさんが――」

「お母さん、お母さんって……それ、ほんと、きしょいから、やめてくれる? イラっとくるわ」
「もっと言えば、行動から態度から、全部イラっとくる。ナヨナヨすんな、うぜぇ」
「もう、お前、高校生だろ。いいかげん、ママのおっぱいしゃぶるの、やめようや。『雄々しい未来』を生きようや」
「よし、こうなったら、善意で、お前の母親のおっぱいを俺が独占してやろう」
「うむ。そうだな。その方が、こいつのため……しかし、しゃぶったり、しゃぶらせるだけじゃ、こいつの目をさますのは難しいぞ」
「じゃあ、目の前で、じっくりとハード目のSMプレイをかましてやろう。こいつの母親を、縛りつけて、殴りつけて、大声で泣かしてやろう」
「店長、指を折るのはアリですか?」
「んー、特別に、三本までならありで」
「わーい」

「……ふざ……けるな……」

「おっ、こいつ、流石にマジで怒ったぞ」
「本気にすんなよ、ばぁか。なんで、俺らが、ババァを喜ばせなきゃいけねぇんだ、俺らはブスのババァを喘がせるほどヒマじゃねぇ」
「不細工度95点のお前のババァなんざ、キモくてさわれねぇっつぅの」
「十万出すなら、考えてやらなくもないってレベルだな」

 そう言って笑いあっているヤンキーAとB。
 その下で、何も言えず、ただポロポロと泣いている小柄な少年。

 その光景を見ていた虹宮たち。
 ふと、虹宮が、

「あれは……こういうイベントということなのかな? それとも、ボクらのゲームとは関係ない、ただのイジメ現場?」
「どうだろうなぁ……」
「毎度のことだけど、説明不足なんだよなぁ……」
「……って、あれ? ちょっと? 蜜波さん? 暁さんも、どうし――」

 気付けば、暁と蜜波が、ツカツカと、彼らの近くまで歩いていっていた。
 暁と蜜波の接近に気付いたAとBは、

「ん……なに?」
「俺らに用?」
「ぁ、もしかして……告られる的な?」
「もてるなぁ、俺ら。なに、きみら、中学生? 二年? 三年?」
「てか、やべぇぞ。この二人、どっちもすげぇカワイイ――」

 などと言っているAとBの前で、暁が、

「こっちのカスは私がもらう」

 続けて、蜜波が、

「では、こっちのカスは私のサンドバックということで」

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