『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

15話 偏差値23。


 15話 偏差値23。

「……ヒーロー見参」

 ボソっとそう呟きながら、10連を回した。
 すると、

(よっしゃ……やっぱり、裏技は使えるようやな……全部、☆X……)

 当り前のように、10連全てで究極レアを引いていく。

(当然やけど、全部、めちゃめちゃハンパない強化アイテムやな……とはいえ、『ソンキーのキャラパーツ』ほどぶっとんだ性能のやつはないけど……やっぱり、ソンキーは飛び抜けとんな……)

 そんなトウシの横で、ジュリアもサクっと10連を引いていく。
 結果をみても、いつも通りの、まったく興味なさそうなポーカーフェイス。

「ジュリア、お前はどうやった?」
「敵そのものでしかないあんたに、おいそれと教える訳ないだろ」
「やかましい、さっさとみせぇ」

 言いながら、トウシは、ジュリアのMDデバイスをヒョイっと奪い、結果を確認する。
 ※ こういった行為は、マスターが『認めて』いないと出来ません。仮に、トウシ以外の者が、ジュリアからMDデバイスを奪おうとしても、『この空間全域に展開させている特殊な力』によって弾かれます。

「……『☆3』×3、『☆2』×7……って、ぜんぶハズレやないか……当たりゼロて……お前、なにしてんねん」
「なにって……ガチャを引いただけ。他は何もしていない」
「わぁっとるわい、んーなこと……てか、お前、この結果……ほんま、クソやなぁ……」
「そうね。まるで、あんたの偏差値みたい」
「あん? ナニいうてんねん。お前も知っとるやろ、ワシが、この前の模試で、狂気の『偏差値100超え』を叩きだしたん。あのアホみたいに難し過ぎてクレームが続出したクソテストでも余裕で全教科満点をさらっていくワシのハンパなさを前にして、なにをトチ狂った事を――」
「顔面偏差値の事を言っているのよ」
「あー、はははっ、なるほど、そっちかぁ、そりゃ一本とられた――って、なるか、ぼけぇ。なんや、顔面偏差値『☆3×3』と『☆2×7』て……23ってことか? ワシの顔面偏差値23?! 低いにもほどがあるやろ! ワシの顔、どないなってんねん!」
「ちょっと、あんまり寄らないでくれる? 23がうつる」
「どういう状況?! 23がうつるって、どういう状況?!」
「こういう状況」

 と、言いながら、MDデバイスの画面を指さすジュリア。

「お前のクソ不運は、ワシに23をうつされた結果やぁ言いたいんか?」
「それ以外の何があるというの?」
「……事案やな、これ。……生きて帰れたら、訴訟の準備から始めなあかんヤツや……」

 などと、ノンキな会話をしている向こうでは、
 10連で引いたアイテムによる携帯ドラゴンの強化が行われていて、


E(強化値80%……まあ、弱くはないけど、強くもないって感じだな……俺も、大金チームに入っておくか?)
F(もう少しで100%を超える……まずは、そこが目標かな……)
G(現在の強化値は60%……かなり下の方……正直、もう、『願いが叶う』どうこうは無理ね……こうなると、大金チームに入って、サポート役に徹するのが一番賢いかな……)


 10連の結果を確認してから大金チームに身を寄せる者も少なくなく、
 結果、大金チームの勢力が20人超えという最大勢力になっていった。

赤原「もう、全員、俺らのチームに入って一丸になった方がいいんじゃね? 全員で一致団結して、金の力で世界を変えようぜ」

 と、大金チームのリーダーポジションについた赤原が、勧誘をはじめる。



 ★



 中枢で、無料10連の結果をデータで確認したセンは、ボソっと、

「10連続☆Xは……トウシが当てたか……あいつ、どこまで運がいいんだ……」

 100分の一の確率で、『10連すべて☆X』が出る仕様になっていた今回のガチャ。
 性能は、通常確率のガチャで排出される強化パーツよりも若干劣るが、
 一気に10個もハイレアリティ強化パーツを入手すれば、
 間違いなくトップに躍り出る事ができる。

「……想定していた事態とだいぶ変わってきたな……トウシがここまでぶっちぎりで強くなるとは……」

 センは、ボソボソと、

「しかたない、試練の難易度を上げるか……」

 つぶやきながら、
 もともと鬼畜仕様だった難易度を、さらにカオスなソレへと変貌させていく。


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