『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
6話 中枢を探しながら。
6話 中枢を探しながら。
弱っているAは、元気いっぱいのCにほとんど抵抗できず、あっさりペロリといただかれてしまった。
すると、Cの目がギンっと、一瞬、強く光った。
Cのマスターは、手の中にあるスマホ型マジックアイテム『MDデバイス』をススっと操作して、ステータスを確認する。
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登録名 『シー』
型番 『IS=GPQC/タイプD95775‐GX9』
《強化値》 【2%】
《容量》 【210】
[HP] 【1%】
[MP] 【2%】
「攻撃力」 【3%】
「魔法攻撃力」 【1%】
「防御力」 【1%】
「魔法防御力」 【2%】
「敏捷性」 【2%】
「耐性値」 【1%】
111111111111111111111111111111111111111
(……ほとんど強化されていない……まったく強化されていない携帯ドラゴンを食べさせても、あまり意味はなさそうだな……)
などと、情報を精査していると、
「く、くそ……失格かよ……せめて、三次までは残りたかっ――」
食べられてしまったAのマスターの姿が、スゥっと消えていった。
その後、アナウンスが流れる。
『59番(Aのマスター)。失格。強制送還終了。来年の挑戦をお待ちしております』
それを聞いて、周囲の者達は、
((((((なるほど、携帯ドラゴンを失うと、元の場所に戻る仕様か……))))))
と、二次試験についての理解を深めた。
転移系や空間系の特殊ギミックは珍しい仕掛けだが、フーマー主催の冒険者試験でならば『ありえなくはない』という基本的な社会常識があるため、誰も、現状に動揺したりはしなかった。
そんな彼らの一連の様子を、センとアダムとシューリの三人は、少し離れた場所の屋根の上から眺めていた。
ふいに、シューリが、
「さて、どうしまちゅか? この『携帯ドラゴンとやら』の力しか使えないとなれば、初期状態のままだと、オイちゃんたちでも負ける可能性がありまちゅよ」
「いや、それはない。攻撃はできないみたいだが、移動なら、普通にできるみたいだからな……最悪、瞬間移動で逃げればいい。不意打ちの瞬殺さえ受けなければ、どうということはない」
「闘っている間は、逃走不可とかいうルールはないんでちゅかね?」
「さっきの二人の闘いを観察してみたが、どうやらその手の縛りは発生していないようだった。あくまでも、『直接攻撃禁止』。それだけ」
「けっこう緩いルールでちゅね。『攻撃できない』ってだけだったら、ある程度の力差があれば、まあまあどうとでもなるんじゃないでちゅか?」
「運で実力者を落としたくないのかもな。一次試験も、運とは言っていたが、実際のところは、才能を測っていた。……委員会は、まじめに冒険者試験をやっている。強い者を選別する試験を……」
「で、どうするんでちゅか?」
「まあ、せっかくだしな……少しだけ、普通に楽しんでみるのも悪くはない……もちろん、同時進行で、中枢を探すが」
と、そこで、アダムが、
「中枢……とは、いったい、なんのことですか?」
「このゲームの『ルール』を支配している連中がいる場所……って感じかな。そこを制圧して、俺にとって都合のいいルールにかえさせる」
「ぉお……な、なんと……それほどまで大胆な攻略法をお考えだったのですか……」
「いや、予選でもやったじゃないでちゅか。同じ事をするだけでちゅよ」
予選で、センは、ゼンに対して『試験官ごっこ』をした。
もし、あれが禁止行為であり、『正規のルートではない』という判断を受けるのであれば、既にセンの冒険者試験は終わっている。
正直、『正規のルートではない』と判断される可能性はある。
ぶっちゃけ、今のところは、まだ分からない。
『冒険の書』を手に入れて、禁域にある扉にブチこむまでは判定しようがない。
ただ、仮に、『予選での行為』が禁止行為ではないなら、
ここで、同じ事をしても、当然、イチャモンはつけられる心配はない。
仮に、『根底を覆す』というのが『禁止行為』なら、予選ですでに違反をしてしまっており、つまりは、『すでに落ちている』という事になるので、ここからどれだけ禁止行為をしようが同じということ。
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