『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

52話 氷山の一角を知るピーツ。


 52話 氷山の一角を知るピーツ。


 龍試が終わった直後、カルシィたちと分かれたピーツは、
 先ほどの、古龍を撃退した地点まで戻っていた。

 どうやら、学校から支給されている例の魔石を、あの時のどさくさで落したようで、

(めんどくせぇなぁ……もぉ……)

 イライラしながら、落とした魔石を探しに戻ったピーツ。

 古龍と闘った地点から、少し離れたところで、

(お、あった、あった。よかったぁ、すぐ見つかって……これがないと、寮に帰れないって、どんなルールだよ、ったく……)

 魔石は簡単に発見できたのだが、
 そこで、

(……ん?)

 ピーツは、気配を感じて、身をひそめた。
 奥の方から声が聞こえてくる。
 ピーツが視線を向けてみると、





「この辺のはずなんだが……妙だな」





 猿顔の偉丈夫が、周囲をキョロキョロしながら、そう呟いた。
 すると、その隣にいるボーイッシュ&ゴシックな少女が、

「反応は完全にゼロ……やはり、計測器の間違い?」

 レミングウェイ・カティの発言を受けて、
 ブナッティ・バロールが言う。

「もしくは、周辺のエネルギー変動データを改竄されたか……」


 つい先ほど、このクア森林から『明らかに、この世界の常識から外れているエネルギー反応』を観測したゼノリカは、『D型の出現』である可能性を考え、天下に任せることなく、いきなり、九華を投入した。

 いつでも逃げられる準備&通信体制を整えて現場に向かったバロールとカティ。
 しかし、現場に到着すると、そこには何もなかった。

 そんなバロールとカティの様子を、木陰に隠れてソっと確認しているピーツ。
 気配を消しながら、ソっと息を殺して、バロールとカティを観測しつつ、

(な、なんだ……あの二人……)

 スマホ型のマジックアイテム『MDモバイル』を召喚し、携帯ドラゴンの強化と共に会得した『計測スキル』を用いて、二人の力を測ってみると、



 ――バロールもカティも『強大すぎて計測不能』という数値が出た。



 この計測器は有能で、古龍の事はもちろん、亜サイゾーの事も測ることはできた。
 『存在値1500』という『ケタ外れに神がかった圧倒的力』をも計測する事ができた『この計測器』を持ってしても『強大すぎて測定不能』という結果が出るという異常。

(強大すぎて計測不能って……も、もしかして、存在値5000とか……いや、もしかしたら、10000とかの可能性も……)

 体が震えた。

 デジタルに相手の数値が見えなくとも、状況証拠と空気感から、なんとかく理解できたのだ。
 あの二人はケタが違う。
 具体的には分からないが、なんとなく、
 『生命としての格とか次元』とかが『色々違う』と、
 『魂の芯』が『現状の絶対的な危機』を把握した。


 『あそこにヒソカが二人並んでいると考えろ』と言われた時のレオリオの気持ちが分かったような気がした。


 ビビり尽くしているピーツの視線の先で、
 カティが言う。

「計測されたエネルギー反応は、確か、存在値2000前後だっけ?」

「ああ、そのぐらいだな」

「神化が使えないなら、踏みつぶしておしまいだけど……もし、神化が使えたら……」

「脅威だな。というか、今の俺たちではどうにもならん。ミシャンド/ラ陛下ならどうにかなるだろうが……」

「私達も、ミシャンド/ラ陛下が辿りつかれた場所に……一刻もはやく辿り着く必要があるわね」

「超神……だったか? 神を超えた神……あの時のミシャンド/ラ陛下は、凄まじかった……自分があの領域に辿りつけるとは、現時点だと、まったく思えない」



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