『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

105話 俺を相手にする時は、

 105話 俺を相手にする時は、

「俺の推測だと、おそらく、あと、2000回ほど俺に殺されれば、お前は、今の俺の領域まで辿りつける」

「……」

「そこまで持つか? 持たないだろ? これも推測だが、おそらく、お前は、あと7回ほど死ねば枯渇する」

「……」

「おそらく、お前は、データ・数値だけを見て、俺との戦闘予測をたてたんだろ? 『センエースは、この数値』だから『これだけやれば勝てる』という机上の空論だけを頼りにして、今、お前は俺の前に立っている。違うか?」

「……」

「お前に一つ、大事な教訓を与えてやろう」

 そこで、センエースは、コホンとセキをして、



「俺を相手にする時は、何も想定するな。無駄だから」



「……」

「さて、それじゃあ、続きといこうか。ぶっちゃけ、俺の推測が外れていて、お前が俺を超えてしまうという可能性もない事はないんだが……まあ、それならそれでも別にいい。結果は変わらない。俺より強い程度のザコに、俺は負けないから」

「……」



「おいおい、どうした? さっきから、ずいぶん無口になったな。それにしても、これじゃあちっとも面白くない。もっと本気でやってほしいな。それとも、本気でやってこのザマだったかな?」



 無敵のセリフを並べてから、センは続けて、

「別に、恐い先生の授業中ってワケじゃないんだから、楽しくお喋りしたっていいんだぜ? どころか、奇声をあげて暴れまわる事だって許してやるさ。俺は心が広いんだ。というわけで、そろそろかかってこいよ。授業の締めとして、ここからは、終わり方を教えてやる」

 そこで、
 P型センエース1号は、

「……は、はは……」

 乾いた笑い声をあげてから、目に見えて脱力し、

「に……2000回か……そうか……さ、最初から絶対に無理だったのか……」

 そうつぶやくと、


「こ、超えられると……思った……頑張れば、諦めなければ……けど……ぜんぶ……勘違いでしか……なかった……」


 力なく、
 うなだれながら、
 そう言った。

 ――そして、
 だから、

「結局……」

 死んだような目になって、
 ボソっと、

「やるしか……ねぇのか……ちくしょう」

「あん?」

 センの疑問をシカトして、
 P1は、スゥっと息をすった。
 深呼吸。
 フラットで、一本調子で、
 とんと感情の見えない、
 そんな声音で、

「コスモゾーンよ、『無限転生・改』を含めた、俺の全てを捧げる」

 どこまでも無感情のまま、



「だから、五分間……俺を解放しろ」



 たんたんとそうつぶやいた瞬間、P1の体が赤いオーラに包まれる。
 それを見たセンは、

「そんな事務的に絶死のアリア・ギアスを積む奴は初めて見たぜ」

 そんなセンの感想を受けて、
 P型センエース1号は、
 湧き上がる力に、わずかも興奮を覚えている様子はなく、
 ただただフラットなまま、


「……最初から、この予定だったからな。事務的にもなるさ」


 ボソっと、力なくそう呟いた。

 センは、

「ふぅん」

 と、穏やかに、そう言いながら、

「ぶっちゃけ、五分だったら、『防御を固める』か『逃げ回るだけ』でも完封できる。そのどちらかがベストな処理方法だと理解している。けど……」

 センは構える。
 そして、P型センエース1号とは違い、熱のこもった声で言う。

「真っ向から相手をしてやる。その理由が分かるか?」

「……知らん……」

「ブチギレてるからだよ……もう少し冷静でいられると思っていた……冷静でいようと努めてきた……お前という敵が『想定していたよりもカス』だったから、どうにか、ここまでは冷静でいられた……けど、こうなった以上、我慢はできない……よくも俺の家族を傷つけやがったな……」

「我慢しようがしまいが無意味だ……お前じゃ俺は殺せない……」

「さあ、どうかな」

「わかるさ。究極超神化6では、俺は超えられない」

「なら、その先をいってやるさ」

「……は?」

「いつまでも、同じ場所で足踏みはしない。見せてやるよ。俺がたどり着いた、次の世界を……」

 そこで、センは、目を閉じて、
 グっと全身に力を込め、
 静かに息を吐き切ってから、
 カっと目を開き、







「――/\**【真・究極超神化6】**\/――」







 オーラを解放する。
 センの覇気は、限界を超えて、嵐のように、膨れ上がった。
 光の粒が暴風になって世界に散布される。

 壁を超えた先の次元をお披露目。
 カンストの向こう側を見せつける。

 ――その輝きは、留まることを忘れた波となって空間を覆い尽くす。

 それを見たP1は、ボソっと、

「そ、それがカンストを超えた姿……お前の……真の本気か? はは……なるほど……とっくに、限界を超えていたか……本当に、お前は凄まじい……確かに、素の力でお前を殺そうとすれば……最低でも、2000回は死ぬ必要があるな……」

 P1の視線の先で、まだなお、センのオーラは膨らみ続けていた。


 解放されたセンを見ていた誰かが言う。
 ゼノリカの誰かが、ボソっと、

「……あぁ……なんと……っ」

 感嘆符をこぼす事しか出来ない。
 装飾された言葉なんて出てこない。
 あまりに荘厳すぎて、ただ圧倒される。
 心が痺れていた。


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コメント

  • 祝百万部

    「俺より強い程度の雑魚」
    ……「今の俺くらいなら、いつでも超えてやる」というセンの気概!

    なかなか言えるセリフじゃないなぁ、と思いますw
    少なくとも、私では言えないw

    0
  • れいしゅふぃあ

    「俺より強い程度の雑魚」
    勉強での意訳すると
    「俺の学力より遥かに高い程度の雑魚」
    1回でいいからそんな言葉言ってみたいwww

    2
  • キャベツ太郎

    俺より強い程度のザコwwww
    一々表現が面白いw

    1
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