『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

100話 『P型センエース1号』VS『究極超神センエース』


 100話 『P型センエース1号』VS『究極超神センエース』


 センエースの波動で、絶望的だった空気が、木っ端みじんに蹴散らされた。

 閉鎖空間内に囚われている百済の面々もふくめ、
 この場にいる全員が、ポカンと口を開いて、
 ただただ、センエースの威光に愕然としていた。

 シューリやアダムの波動もケタ違いだったが、
 センのソレは、彼女達とは『また違う次元』に達していた。

 理解できる範囲ではなかった。
 認知の領域外にある超次概念。

 だが、分かることもあった。
 このポカポカとした温かさ。
 フツフツと湧き上がる敬愛。
 留まることを知らない崇敬。
 魂魄の中核で形になる景仰。

 深く、遠く、激しく、
 なのに、優しく寄りそってくれる、
 柔らかく包み込んでくれる、
 この途方もない輝き。

 この尊さこそが、真の――



「調子に乗るなよ、センエース。主役はお前じゃない。俺なんだよ」



 尊さの熱気で世界が満たされようとするのを、
 P型センエース1号は、無粋な発言でもって阻止する。

 ――『P型センエース1号』は『究極超神センエース』に対して、
 手負いの獣のように、ギラリと光る歯をむき出しにして、

「お前を奪う準備は万端だ。お前の伝説は終わる。今日、ここで終焉を迎える。そして、俺がセンエースになる。ここからは、俺の物語がはじまる」

「へぇ、すごいね」

 P型センエース1号の宣誓を、サラっと流すセンエース。
 空気が淀む。
 混濁して緩む。

 P型センエース1号は、肩を震わせて、

「ナメやがって……俺(センエース)を教えてやる!」

 そう叫び、センに飛びかかった。
 拳に込めたオーラは甚大。
 練り上げた魔力も膨大。
 豪速。
 圧倒的な力。
 既に、究極超神の領域に辿り着いている狂気のパワー。

 ――それを、

「シューリは、天才なんだが、『強くなろう』って気がまったくないからなぁ……」

 センは、呑気に、ボソボソと、

「もし、あいつが、弟と同じくらい、本気で強さを求めていれば、お前ごときには、絶対に負けなかっただろうに……」


 惚れた女に対する文句を垂れ流しながら、ゆったりと、
 P型センエース1号の攻撃をさばいていく。


「くぅ……やっぱり、強いな、センエース! お前の武は、遥か先を行っている! だが、届かないほどじゃねぇえええ!」

「おっ、ちょっと強くなったな……すげぇ成長率……羨ましいねぇ。俺も、そのぐらいの速度で戦闘力が上がったら苦労しなかったんだが」

 やれやれと首をふりながら、
 いまだに、ゆったりとしたまま、
 のんびりとコーヒーでも飲んでいるかのような呑気さでP1と対峙するセン。

「そんな余裕面してられんのも今のうちだ! すぐに――うぼげっ――」

「ん? 何か言った? つい殺しちゃったから、聞こえなかった。もう一回、言ってくれる?」

 あっさりと殺され、
 しかし、

「ぶはっ!」

 すぐに蘇ったP1は、

「……ぎっ!」

 力強く奥歯をかみしめ、血走った目でセンを睨み、

「ふん! すぐに追いついてやるよ! そして、飲み込んでやる! お前は、俺に全てを奪われる!」

「へ~」

 呑気を貫くセンに、
 P1は、さらに熱く闘志を燃やして、
 大量のオーラが注がれた拳をブンブンとふりまわす。
 その『速度』と『鋭さ』は、常に右肩上がりで伸びていく!

「どうだ! また俺は強くなったぞ! 流石に焦ってきたんじゃないか?!」

 拳を振り回す速度をさらに上昇させながら、
 P型センエース1号は叫ぶ。



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