『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

60話 黒猿。


 60話 黒猿。

「お前らは強い! 確かに強い! 間違いなく強い! どいつもこいつも天才だ! だが、厚みがない! ないわけじゃないが、まだ薄い! ならば、俺には届かない!! お前らごときじゃ、俺は殺せねぇえ!!」

 P1の強さは、すでに、九華を超えてしまった。
 『あっさり殺せていた頃』が嘘のように、いまでは、もう、まともにダメージを与えることすら難しくなっていた。

 その様子を、パメラノは、厳しい目つきで観察していた。
 支援型のパメラノは、ここまで、周囲にバフをくばったり、回復系の魔法でダメージコントロール勤しんだりしていたが、
 ここで、

「尋常ではない成長スピードを誇り、かなり厄介な自動蘇生スキルを持っている。なるほど、よく分かった。流石に無敵ではないじゃろうが、いつ枯渇するか分からんまま闘うのはちと不安じゃな……こうなれば、封印するしかあるまい。アルキントゥ、サトロワス。サポートせぇ」

「「了解」」

 パメラノは、二人の助力を得た上で、
 ほぼ全魔力とオーラを投入して、封印用の器を生成する。
 ガチガチに固められた『強力すぎる結界』の集合体。
 ――それを、パメラノは、P1に対して容赦なく発動させる。


「――『EZZパニッシャー』――」


 P1を中心に展開されていく結界の渦。
 逃げ場を完全に失ったP1。
 超高ランクの封印スキル。
 パメラノの得意技。

 ――が、

 発動する直前に、
 ギチィイイ、パリィィィンッッ!!
 と、弾ける音が聞こえて、パメラノのスキルはかきけされた。

「なっ……」

 驚いているパメラノをチラ見して、P1は言う。


「ああ、悪いな。D型の余剰経験値を使って、事前に、封印耐性だけは限界を超えて爆上げしているから、俺に、その手の技は一切通じない。完全無効ってワケじゃねぇが、少なくとも、お前らごときの封印系スキルは通じねぇ」

 P1は、ニっと黒く笑い、

「さあ、続きと行こうぜ。『俺を簡単に攻略する方法なんてない』って事がよく分かったろ。くだらない解決策なんて探してないで、真っ向からかかってこいよ。お前らは、何も考えず、ただひたすらに、俺の養分になってりゃいいんだ」

「ふざけんな、カスがぁああああああ!」

 バロールは、叫び、
 アイテムボックスから、宝剣を取り出し、それを自分の額に突き刺しながら、

「星典黒猿!!」

 その宣言と同時、バロールの全身のあらゆる個所が、グググと隆起していく。
 二秒ほどで、倍以上の大きさになったバロール。
 その姿は、完全な獣で、見た目に人らしさはほとんど残っていない。

 ブナッティ・バロールとっておきの変身スキル。
 星典黒猿。
 腕力を大幅にアップさせるだけの、これまた脳筋的な変身スキル。

『ぐごぉおおおおおおおおお!!』

 人の声ではない。
 猛獣の唸り声。
 バロールは、自身に出来る全てを使って、どうにか、P1を止めようとするが、


「九華の第六席ブナッティ・バロール。お前は、間違いなく強い。だが、もう俺よりは弱い。もはや、『何をどうあがいても勝てない』ってレベルで……お前は俺より弱いんだ」


 バロールが、必死になって積み重ねてきたものを、まるで嘲笑うかのように、P1は、バロールをあっさりと処理してみせる。
 華麗に、魅せる技で、美しくカウンターを決めるP1。

 多大なダメージを受けて、変身がとけたバロールは、

『――ウゥ、グゥウ……ナ、ナンで…………なんでだ、こんな……ありえねぇだろ……こ、こんな速度で強くなれるわけ……ない……ありえねぇ……』

 P1の成長速度に絶望し、悔し涙を流すバロール。
 情けなくて仕方がないが、
 もはや、体は動かない。


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コメント

  • キャベツ太郎

    P型も一応はセンエースをコンバートしてる身なんで、僕はどっちでもいいかな?(興味ないってことじゃなく、どちらでも対応する。ということ。)

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  • キャベツ太郎

    あっ、ミスってる。UV3じゃなくて、IR3ですねw

    4
  • 祝百万部

    P型の成長速度が主人公を超えてしまう可能性は、現状だとかなり高いですねw
    その場合、P型に主役をのっとられてしまう!
    ……よんでられない作品になりそうですねw
    しかし、そうなる可能性も全然あるというのが、この作品のわからないところです!

    ここからも、どんどん盛り上げていきますよぉ!
    たのしんでもらえたらいいなぁw

    2
  • キャベツ太郎

    九華(ジャミ以外)が相手でも一度殺されるだけでほぼ完全に見切れるほどに強くなるP型。
    UV3には対応するまでに幾度か殺されなければいけなかった。
    偶々ではないのだとしたら、P型は相手が強ければ強いほど相手に追い付くのが速くなり、さらには相手の力よりも少し強くなっていくというのが結論になる。
    究極超神センエースに慣れるまでは最低でも50回(この数字は自分の考え)は殺されるかもしれない(センエースがそれまでP型に対する手立てを思い付かなかった場合)。逆に言うと50回死んだ後からはセンエースよりも強いということになるかもしれない…

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