『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
56話 バロール、手ぇ貸して!
56話 バロール、手ぇ貸して!
(流石に、回避タンク特化だけあって、殺し切るのがなかなかダルい……ここからは、時間をかけて詰めるだけの『作業』になる。作業は意味ねぇ……いい加減、オカワリを呼んでくれねぇと、無駄に時間を消費する事になっちまう……)
内心では、少しだけ焦っているP1。
イラっとしながら、
(九華の第九席レミングウェイ・カティ。……アホじゃねぇんだから、もう、理解できているだろ。俺は、お前一人でどうにかなる災害じゃねぇ。さっさと、オカワリを呼びやがれ)
などと心の呟いているP1を見て、冷や汗を流しているカティは、
「くそっ……」
一度、苦々しげに言葉を吐き捨ててから、
通信魔法を使い、
「バロール! このバケモノ、バカみたいに強い! 手ぇ、貸して!」
救援要請を出した。
プライドのせいで、なかなか切りだせなかったが、
アホではないので、プライドに押しつぶされはしない。
妥協しなければいけない所では、ちゃんと一歩引く。
(……この程度のカスも、一人で殺せないのか、私は……くっ)
自分の弱さに辟易し、ギリっと奥歯をかみしめるカティ。
――救援は、秒速で登場する。
本当に、助けを求めてすぐだった。
完全武装状態のバロールが瞬間移動で現れて、
P1を睨みつけ、
「……アレか? ただのガキに見えるが……どういうビルドだ?」
「異常な自動蘇生スキルが使える。既に何度も殺されていながら、その性能は一向に落ちる気配を見せない……どころか、ますます性能が上がっているように見受けられる。その上、死んで蘇るたびに強くなっている」
「ほぉ……タルいな。……で、あのガキの目的は?」
「知らん。聞いてない」
「……となると、今回の案件は、事情聴取と、徹底除菌の二項目だな。――ミッション了解」
そこで、バロールは、両手に握りしめている剣を構えながら、
「おい、ガキ。なんで暴れている? つぅか、誰だ、お前」
その問いかけに対し、P型センエース1号は、
面倒臭そうに、ポリポリと頭をかきながら、
「……オカワリのたびに、いちいち自己紹介するのは面倒だな……んー、どうすっか……んー、いや、まあいいか」
ボソっとそう言ってから、クっと顎をあげて、バロールを睨みつけ、
「繰り返すことで、『俺』が『俺であること』をさらに強く自覚できるようになる……ような気もしないではないしな」
などと、意味の分からない事を述べてから、
「俺はP型センエース1号。お前らゼノリカを終わらせる者だ」
「……センエース?」
バロールのこめかみに、分かりやすく『怒りマーク』が出現した。
なんとかイラつきをおさえて、事情聴取を続行する。
「その名前、どういうつもりで名乗っている? 本名だと言うのなら、まあ、改名させるだけで許すが、もし、我々に『その尊き名を名乗る意味』を理解した上で騙っているのなら……タダではすまさないぞ」
「騙る?」
今度は、P1のこめかみに、分かりやすく『怒りマーク』が出現した。
イラつきを抑えて、言葉を並べる。
「ふざけんな。俺はP型センエース1号。本物のセンエースになる男だ。それ以外の何物でもねぇ」
「……一から十まで、さっぱり意味がわからんが……まあいい。というか、もういい」
面倒臭そうに、溜息をつきながら、ゆっくりと首を振って、
「ゼノリカに仇なしている時点で、どっちみち死刑は確定。死刑囚の戯言にふりまわされるなど無様極まる。事情聴取は終わり。さっさと殺して終わらせる事にしよう」
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