『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

35話 P型センエース1号。


 35話 P型センエース1号。


「何者かと聞いている。どこから来て、何が目的かも、すべて、正直に答えろ。黙秘は敵意とみなす」

 その問いに対し、青年はニっと笑って、





「俺はP型センエース1号。ここではないどこかから、お前らゼノリカを殲滅するためにやってきた」





「……神の名を騙り、かつ、ゼノリカに対する明確な敵意を表明。イカれた敵対者と断定。抹殺する」

 事務的にそう言うと、所持している銃器を発砲した。

「かはっ――」

 ドガンッ!
 と、心臓を撃ち抜かれて、バタリと倒れ込む『P1(P型センエース1号)』。
 あっけないものだった。

「抹殺完了」

 IR3は、事務的にそう言って、

「それでは、これより、脳を摘出し情報を奪取す――ん?」

 情報奪取の仕事に移ろうとしていたIR3の目が『異常』を知覚する。

 『完全に死んだP型センエース1号の死体』は、奇妙な光に包まれて、世界に溶けていった。
 そして、そのすぐ直後、


「かはっ……ごほっ! ……ふぅ……」


 P型センエース1号が、完全な状態で蘇った。
 撃ち抜かれた心臓は完全にふさがっている。
 まるで、新品と取り換えたように、攻撃を受ける前の状態に戻ったP1。

「よしよし……『無限転生・改』は、しっかりと機能しているな……」


 『無限転生・改』。
 ・死んでも、『死ぬ直前の状態』で、かつ『その場で転生する』というチートスキル。


 ――すなわち、『無限転生』の『改悪』版。


「さぁて……お次は、『成長チート』がきちんと機能しているかどうかの確認だ……言っておくが、俺の成長チートは、本物のソレより、だいぶ反則的だぜ」

 腕をまわしながら、ストレッチをしつつ、P型センエース1号は、続けて、

「なんせ、レベルは、『D型センエース(ゴート)』の余剰分を使って『最適状態』まで自動で上がるように設定されているからなぁ」

 ニっと黒く笑い、

「レベルは自動で上がるから、レベル用の経験値に成長率を振る必要がねぇ。……というわけで、センエースのイカれた成長チートポイントは、全部、『戦闘力上昇率』に振らせてもらった。俺の戦闘力の上がり方は、本物の比じゃねぇぞ。くく、どうだ、ヤベェだろ……お前ら的には鬼畜仕様。まあ、レベル差暴力が出来ないから、俺的にも、実はそこそこしんどいんだがな……まあ、でも、仕方ない。戦闘力は、同等か格上を相手にしないと、上昇率に下降補正が入るからなぁ」

 IR3は、P型センエース1号の話を完全にシカトして、

「……自動蘇生スキルを持っているのか……凄まじい特殊技能……そのスキル単体で見れば、かなりの脅威。だが、存在値はさほど高くない。危険度はE-と判定」

 ボソっとそう言った。
 それに対し、

「Eマイナスだぁ? ナメた事言ってくれるじゃねぇか。お前の目の前にいる俺は、あの偉大なる神の王センエース様だぜ? 『全ての絶望』を絶望させた究極のヒーロー。その可能性を、とくと――」



 P1の話を最後まで聞かず、IR3は、再度銃器をぶっ放した。
 最初と同じ、心臓を狙い撃ち。
 しかし、

「ぬぐぅ……ちっ……多少は反応できるようになったが……まだ、完全にはよけきれないか」

 体をズラして心臓直撃は避けるP型センエース1号。

 ダラリと、濃い血が、右肩から流れていく。
 しっかりとした激痛。
 血が流れていって、頭がクラっとする。
 フラつきながら、しかし、拳を構え、

「だが、もういける……次は回避できる……」

 言いながら、重心を低くして、IR3を睨みつけるP型センエース1号。

 その姿を目の当たりにしたIR3は、グっと眉間にシワをよせて、

「……危険度修正……D-と判定。装備を変更する」

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