『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

18話 魔王国の国会。


 18話 魔王国の国会。


「これより、会議を始める。議題は、戦争の進め方についてだ。俺の中で『結論』は既に決まっているんだが、『一応、お前らの意見も聞いておくべきだ』と思ったのが『今国会を開いた意義』だ。というわけで、さっそく質疑に入る」

 そこで、『右(戦争推奨派)』のトップともいうべき、魔王国軍第2軍の将軍『ワイル』が、

「まずは称賛させてくれ! よく決断したな、ラムド! 首脳会議で暴れるとは、あっぱれだ! それでいい! 人間なんざ、皆殺しでいい!」

 その発言を皮切りに、ワイルと同等の将官であり『左(戦争反対派)』のトップである『ダオ』が、

「ふざけた事を言わないでもらいたい! 勇者を撃退したラムドの実力は認めるが、しかし、世界すべてを相手に出来るほどではない! 戦争などになったら魔王国は消滅する!」

「おいおい、ダオ。お前、まさか、この期におよんで『謝りましょう』なんて言うつもりじゃないだろうな! ラムドは既に、他国の王族をボコボコにしちまったんだぞ! もはや、戦争はとめられねぇ!」

「謝罪しようなどと、そんな無意味な提案をするつもりはない! 『もはや戦争は止められない』ということくらいわかっている! しかし、ならば! 我々が国民のために考えなければいけない事は、終わらせ方だ! 人間を皆殺し?! ワイル、あなたは、まさか、人類と魔族、どちらかが滅びるまで争いを続けるつもりか?! ふざけるな!」

「人間という種が『どうしようもないクズだ』って事は既に全員知っているはずだ! 残しておいても百害あって一利なし! 浄化しちまうべきなんだ! それを可能に出来る力が魔王国にはある! 魔王国はラムドと陛下だけじゃない! サリエリや俺やお前! そして、ここに集まった1000の屈強な兵隊がいる!」

 見渡せば、ここには、大量の魔人・進化種がいる。
 みな、人間を遥かに超越した力を持つモンスターの上位種。

「自国の力を過信するべきではない! ラムドの力を前面に出したとしても、魔王国が相手にできるのは、トーン共和国とミルス王国まで! 横からセア聖国に刺されたら瓦解してしまう! それがなぜ理解できないのか!」

「セアはセファイルに止めさせるんだろうが! さすがラムドは賢いぜ。そういう先まで読んで、セファイルを取り込んだんだ!」

「セファイルは、ラムドに恐れをなしただけだ! こちらの状況が悪いとみれば、すぐにでも反旗をひるがえし――」
「そうなったら、セファイルごと――」
「だから、それが出来る力など――」
「お前は、自国の力が信じられ――」

 ワーワーと議論が白熱していく。
 その様子をジっと見ていたラムド。
 隣に座っているリーンが心配そうに、チラっとゴートに視線を送った。

 そんなリーンに、ゴートは、視線を向けることなく、

「なにも心配しなくていい。全てうまくいく」

 ハッキリとそう言った横顔を、リーンは、少し頬を赤らめながら見ていた。
 頼もし過ぎるラムドの横顔に、つい、立場を忘れて、純粋にうっとりしてしまうリーン。


 ――あまりに加熱しすぎている議論を、サリエリが、

「お前達、少し落ちついて――」

 止めようとしたが、それを、
 ほかでもないゴートが、

「サリエリ、でしゃばるな! 下がってろ!」

 その強い言葉だけで制した。

 なかなかの声量だったため、議事堂中にゴートの声は響いた。
 当然、ワイルとダオの耳にも届いたため、二人は、いったん、視線をラムド(ゴート)に向ける。

 その流れのまま、ダオが、ここぞとばかりに、

「ラムド! ハッキリ言っておくが、私は、あなたの奇行に振り回されて、たいへん迷惑している! 意味のない戦争を引き起こしたその責任、どう取るつもりなのか、ここでハッキリと聞かせていただきたい!」

 その発言に対してワイルが、

「決まってらぁ! 誰よりも多く人間を殺す! それがラムドの責任だ! なあ、ラムド!」

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