『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
7話 ラムドとウルトラバイオレット001
7話。
「――ここは、塔最下層の3000階。通称、召喚フロア。召喚に必要な器具や素材のほぼ全てが揃っている。お前が、報告書通りの存在ならば、まさに理想郷だろう」
目覚めたラムドに、ウルトラバイオレット001は、そう声をかけた。
配慮もへったくれもない、情報だけを並べた簡素で業務的な説明。
「ラムド・セノワール。今後、ここがお前の職場となる」
「ぬし……は、誰じゃ……ん? ――ぬぅお?!」
サードアイが見通した、ウルトラバイオレット001の力(ラムドに状況を理解させるため、ウルトラバイオレット001は、フェイクオーラを切っていた)。
「なぁ……ば、ばかな……な、なんじゃ、その異質な強さ……わしや陛下どころか……勇者……すら霞む、異常な領域……バカな……そんな強さが……あっていいわけ……」
そこで、ラムドはごくんと息をのみ、
「まさか……神……?」
ラムドの発言を受けて、ウルトラバイオレット001は、フっと自嘲気味に笑い、
「そうなりたいと思っている……が、まだ私は神ではない」
「……」
「影はもうイヤだ。光在る場所では常に飲み込まれてしまうだけの影には、もう飽き飽き。ドス黒い影ではなく……私はまぶしい光そのものに……神族になりたい……」
ラムドは考えた。
目の前にいる女の発言を理解しようと必死に頭をまわした。
(神に成りえる存在……進化前の亜神……神に成り切れていない精霊……よくは分からんが……この女……わしごときがどうにか出来る存在ではない……存在の次元が違う。さて、どうしたものか……)
必死に、というか、現金に、これからの身の振り方について考えていたラムドに、
「私は神になる。お前には、そのための協力をしてもらう」
「してほしい、ではなく……してもらう……か。ずいぶんと傲慢じゃな……しかし、それが許されるだけの力を持つ……交渉など必要ないだけの差、抵抗など不可能な差が、わしとぬしの間にはある……ふむ……」
ラムドはバカではない。
いちいち聞かなくても、ここまでの会話だけで、自分の立ち位置は理解した。
細かいところなど、後々理解すればいい。
ゆえに、もっとも大事な事だけを訪ねようと、
「ちなみに、わしに何をさせようとしているのか、聞かせてもらっても?」
ラムドの問いに対して、
ウルトラバイオレット001は、変わらず簡素に、
「巨悪」
と、一言だけで答えた。
「……概念的すぎるのう……もう少し噛み砕いてくれんか?」
「お前が理解する必要はない。それは私の仕事。お前は、ただ、巨悪の象徴となればいい」
「……ふむ……」
ラムドは考えた。
しかし、
「流石にワケがわからんのう……神とは悪を求めるものなのか? わしは神などおろうがおるまいがどっちでもいいというスタンスじゃったが、もし存在するとすれば、それは善に属するものだと思っておったのじゃが」
「悪であるからといって善をなせないとでも?」
「禅問答はつらいのう……専門外が過ぎる。わしの専門は、召喚学。それ以外は何も知らんし出来んぞい」
「それでいい。ここにあるモノは自由に使っていい。好きに研究しろ。それが、お前に対する報酬であり、お前に課すミッションでもある」
「……ふむふむ、ちっとだけ見えてきたのう……」
「根幹について、お前は何も考えなくていい。好きな事だけやっていろ。ただし、私の命令には従ってもらう。私がやれと言った事は死んでもやれ。理解できた?」
「ぉお、傲慢、傲慢。……実に、不愉快……しかし、逆らえん……わしには、あまりにも力がない……」
「とりあえず、最低限のミッションは告げておくわ。とりあえず、命令があるまでは、魔王国の現状維持に努めなさい。それ以外は何もしなくていい。好きなだけ召喚の研究でもしていればいいわ。どう? あなたにとっては最高でしょう?」
「――ここは、塔最下層の3000階。通称、召喚フロア。召喚に必要な器具や素材のほぼ全てが揃っている。お前が、報告書通りの存在ならば、まさに理想郷だろう」
目覚めたラムドに、ウルトラバイオレット001は、そう声をかけた。
配慮もへったくれもない、情報だけを並べた簡素で業務的な説明。
「ラムド・セノワール。今後、ここがお前の職場となる」
「ぬし……は、誰じゃ……ん? ――ぬぅお?!」
サードアイが見通した、ウルトラバイオレット001の力(ラムドに状況を理解させるため、ウルトラバイオレット001は、フェイクオーラを切っていた)。
「なぁ……ば、ばかな……な、なんじゃ、その異質な強さ……わしや陛下どころか……勇者……すら霞む、異常な領域……バカな……そんな強さが……あっていいわけ……」
そこで、ラムドはごくんと息をのみ、
「まさか……神……?」
ラムドの発言を受けて、ウルトラバイオレット001は、フっと自嘲気味に笑い、
「そうなりたいと思っている……が、まだ私は神ではない」
「……」
「影はもうイヤだ。光在る場所では常に飲み込まれてしまうだけの影には、もう飽き飽き。ドス黒い影ではなく……私はまぶしい光そのものに……神族になりたい……」
ラムドは考えた。
目の前にいる女の発言を理解しようと必死に頭をまわした。
(神に成りえる存在……進化前の亜神……神に成り切れていない精霊……よくは分からんが……この女……わしごときがどうにか出来る存在ではない……存在の次元が違う。さて、どうしたものか……)
必死に、というか、現金に、これからの身の振り方について考えていたラムドに、
「私は神になる。お前には、そのための協力をしてもらう」
「してほしい、ではなく……してもらう……か。ずいぶんと傲慢じゃな……しかし、それが許されるだけの力を持つ……交渉など必要ないだけの差、抵抗など不可能な差が、わしとぬしの間にはある……ふむ……」
ラムドはバカではない。
いちいち聞かなくても、ここまでの会話だけで、自分の立ち位置は理解した。
細かいところなど、後々理解すればいい。
ゆえに、もっとも大事な事だけを訪ねようと、
「ちなみに、わしに何をさせようとしているのか、聞かせてもらっても?」
ラムドの問いに対して、
ウルトラバイオレット001は、変わらず簡素に、
「巨悪」
と、一言だけで答えた。
「……概念的すぎるのう……もう少し噛み砕いてくれんか?」
「お前が理解する必要はない。それは私の仕事。お前は、ただ、巨悪の象徴となればいい」
「……ふむ……」
ラムドは考えた。
しかし、
「流石にワケがわからんのう……神とは悪を求めるものなのか? わしは神などおろうがおるまいがどっちでもいいというスタンスじゃったが、もし存在するとすれば、それは善に属するものだと思っておったのじゃが」
「悪であるからといって善をなせないとでも?」
「禅問答はつらいのう……専門外が過ぎる。わしの専門は、召喚学。それ以外は何も知らんし出来んぞい」
「それでいい。ここにあるモノは自由に使っていい。好きに研究しろ。それが、お前に対する報酬であり、お前に課すミッションでもある」
「……ふむふむ、ちっとだけ見えてきたのう……」
「根幹について、お前は何も考えなくていい。好きな事だけやっていろ。ただし、私の命令には従ってもらう。私がやれと言った事は死んでもやれ。理解できた?」
「ぉお、傲慢、傲慢。……実に、不愉快……しかし、逆らえん……わしには、あまりにも力がない……」
「とりあえず、最低限のミッションは告げておくわ。とりあえず、命令があるまでは、魔王国の現状維持に努めなさい。それ以外は何もしなくていい。好きなだけ召喚の研究でもしていればいいわ。どう? あなたにとっては最高でしょう?」
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