『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
62話 そして、家族になって、
62話
シューリのプライドの高さは、本当に、飛びぬけてブッチぎりで異常。
シューリの外面は、何かの策略等ではなく、
単純に、『性格が歪んでいる』がゆえの単なる結果でしかない。
もっとハッキリと的確に言葉を並べるのなら、
『他者に腹の底を見せるのはイヤ』なのだ。
その『イヤ』の『意味』は、
『ゴキブリを口の中にいれるのはイヤ』と完全にイコール。
ゴキブリを口にいれたところで別に死にゃしない(病気になるかもしれないが)。
だが、死ぬほどイヤだ。
絶対にイヤだ。
想像するだけでもイヤだ。
なんで、そんな事をしなければいけないんだ、ふざけんな、いいかげんにしろ。
――それと同じ。
――すなわち、明確な理由があるのではなく、単純にイヤなのだ。
――結果としてどうなるから等ではなく、純粋無垢にイヤなのだ。
「これに関しては、こちらの本気度を伝えるために、前払いしまちゅ。これだってかなり譲歩だという事をご理解くだちゃい」
言ってから、シューリは、
最後にもう一度だけ深呼吸をする。
覚悟を決める。
なかなか決まらない。
当然。
シューリは、今から――
「ほんとうに、ほんとうに、一回しか言いまちぇんから、ちゃんと聞いてくだちゃいね……すーはー、すーはー」
ギリギリと奥歯をかみしめながら、
少し震えながら、
それでも、
ハッキリと、ではなかったけれど、
しかし確かに、
「どうか……あたしの……パートナーに……なって……く……だ……さい」
言った。
素で、本音を言った。
シューリの今の心境は、一言で言えば、ゴキブリを口の中にいれている状態。
握りこぶしをギュウギュウとしめて、込み上げてくる嫌悪感に絶えている。
その顔を見て、
アダムは理解した。
この女は、本当に嫌なのだ。
素を見せるのが、嫌で嫌で仕方が無い。
アダムは、今のシューリを見て、こう思った。
――おかしい。
――狂っている。
――イカれてんのか?
――何がそんなにイヤなんだ。
――ちょっと真顔になって、一人称と語尾が少し変わっただけじゃないか。
――それの何がそんなにイヤなんだ。
――本物のバカなのか?
アダムは、奇行種を見る目でシューリを見る。
意味がわからない。
理解ができない。
ただ、シューリの本質についての理解は出来なかったが、
しかし、だからこそ『痛いぐらいに伝わってきた事』が確かにあった。
――つまり、本気だって事。
(本当の同盟……パートナー……確かに、この女の利便性を考えれば、むやみやたらと敵にまわすよりも、味方にした方が賢い。敵として考えれば最悪だが……味方だと思えば、これほど頼りになる者はそういない。なんせ、勝利と幸運の女神……)
女神の中の女神。
この世の誰もが、心の中では、最初から最後まですがり続けている天の光。
この世の誰よりも味方に引き入れたい究極のワイルドカードと言えよう。
(……それに、実際、主上様の『過去の記録』がもし本当に残っているのなら……それは、確かにとてつもない財産であり、それが共有という限定条件つきではあるものの、自分のものになるのは非常に大きい……奪い取って私だけのモノにしてやりたいという気持ちもあるが、それは、つまり、結局のところ、最初に戻るだけの話。シューリを殺せなければ出来ないし、シューリを殺すのは非常に難しい……)
アダムは、ぐるぐると頭を悩ませた結果、
ついに、
「裏切りは絶対にありえない……一度でも、貴様が私に、わずかでも、ほんの少しの疑念でも感じさせた段階で関係は終了。それでも構わないのなら……本気で、貴様の……君のパートナーとなろう」
返事を受けて、シューリは、いつものニタニタ顔に戻り、
「誓いまちゅよ、絶対に裏切りまちぇん。オイちゃんと、アーちゃんは、今日、この日より、流血で繋がった家族」
言いながら、シューリは、自分の首をアダムに差し出した。
すぐに意味が理解できたアダムは、
「いいだろう……その覚悟、確かに受け取った」
言いながら、シューリの首にかみついて、ギリっと肉を噛みちぎり、ドクドクと溢れるシューリの血を飲んだ。
続けて、アダムも首をさしだす。
同様に、シューリも、アダムの首を噛み、流れる血を飲んだ。
コクコクと喉がなる音。
近づいているからわかる。
トクトクと、シューリの心臓が拍動している。
シューリのプライドの高さは、本当に、飛びぬけてブッチぎりで異常。
シューリの外面は、何かの策略等ではなく、
単純に、『性格が歪んでいる』がゆえの単なる結果でしかない。
もっとハッキリと的確に言葉を並べるのなら、
『他者に腹の底を見せるのはイヤ』なのだ。
その『イヤ』の『意味』は、
『ゴキブリを口の中にいれるのはイヤ』と完全にイコール。
ゴキブリを口にいれたところで別に死にゃしない(病気になるかもしれないが)。
だが、死ぬほどイヤだ。
絶対にイヤだ。
想像するだけでもイヤだ。
なんで、そんな事をしなければいけないんだ、ふざけんな、いいかげんにしろ。
――それと同じ。
――すなわち、明確な理由があるのではなく、単純にイヤなのだ。
――結果としてどうなるから等ではなく、純粋無垢にイヤなのだ。
「これに関しては、こちらの本気度を伝えるために、前払いしまちゅ。これだってかなり譲歩だという事をご理解くだちゃい」
言ってから、シューリは、
最後にもう一度だけ深呼吸をする。
覚悟を決める。
なかなか決まらない。
当然。
シューリは、今から――
「ほんとうに、ほんとうに、一回しか言いまちぇんから、ちゃんと聞いてくだちゃいね……すーはー、すーはー」
ギリギリと奥歯をかみしめながら、
少し震えながら、
それでも、
ハッキリと、ではなかったけれど、
しかし確かに、
「どうか……あたしの……パートナーに……なって……く……だ……さい」
言った。
素で、本音を言った。
シューリの今の心境は、一言で言えば、ゴキブリを口の中にいれている状態。
握りこぶしをギュウギュウとしめて、込み上げてくる嫌悪感に絶えている。
その顔を見て、
アダムは理解した。
この女は、本当に嫌なのだ。
素を見せるのが、嫌で嫌で仕方が無い。
アダムは、今のシューリを見て、こう思った。
――おかしい。
――狂っている。
――イカれてんのか?
――何がそんなにイヤなんだ。
――ちょっと真顔になって、一人称と語尾が少し変わっただけじゃないか。
――それの何がそんなにイヤなんだ。
――本物のバカなのか?
アダムは、奇行種を見る目でシューリを見る。
意味がわからない。
理解ができない。
ただ、シューリの本質についての理解は出来なかったが、
しかし、だからこそ『痛いぐらいに伝わってきた事』が確かにあった。
――つまり、本気だって事。
(本当の同盟……パートナー……確かに、この女の利便性を考えれば、むやみやたらと敵にまわすよりも、味方にした方が賢い。敵として考えれば最悪だが……味方だと思えば、これほど頼りになる者はそういない。なんせ、勝利と幸運の女神……)
女神の中の女神。
この世の誰もが、心の中では、最初から最後まですがり続けている天の光。
この世の誰よりも味方に引き入れたい究極のワイルドカードと言えよう。
(……それに、実際、主上様の『過去の記録』がもし本当に残っているのなら……それは、確かにとてつもない財産であり、それが共有という限定条件つきではあるものの、自分のものになるのは非常に大きい……奪い取って私だけのモノにしてやりたいという気持ちもあるが、それは、つまり、結局のところ、最初に戻るだけの話。シューリを殺せなければ出来ないし、シューリを殺すのは非常に難しい……)
アダムは、ぐるぐると頭を悩ませた結果、
ついに、
「裏切りは絶対にありえない……一度でも、貴様が私に、わずかでも、ほんの少しの疑念でも感じさせた段階で関係は終了。それでも構わないのなら……本気で、貴様の……君のパートナーとなろう」
返事を受けて、シューリは、いつものニタニタ顔に戻り、
「誓いまちゅよ、絶対に裏切りまちぇん。オイちゃんと、アーちゃんは、今日、この日より、流血で繋がった家族」
言いながら、シューリは、自分の首をアダムに差し出した。
すぐに意味が理解できたアダムは、
「いいだろう……その覚悟、確かに受け取った」
言いながら、シューリの首にかみついて、ギリっと肉を噛みちぎり、ドクドクと溢れるシューリの血を飲んだ。
続けて、アダムも首をさしだす。
同様に、シューリも、アダムの首を噛み、流れる血を飲んだ。
コクコクと喉がなる音。
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