『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
37話 死ね、クソ鈍感バカ野郎
37話
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シューリとセンの関係性は、一言で言うと、なんでもない。
シューリは、プライドが高すぎる。
シューリのプライドの高さは、破壊王子がかすむレベル。
仮に、そのプライドの高さにタイトルをつけるなら、
『シューリ様は告らせたい』。
――ゆえに、センは、シューリが自分に『特別な感情』を抱いているという事に気付いていない。
最初にはっきりと断言しておくが、
センは決して、鈍感系主人公でも難聴系主人公でもない。
単純に、シューリのポーカーフェイスが上手すぎるだけ。
そして、極端にプライドが高すぎるだけ。
それでも、これまでに何度かは、『センへの想いが溢れすぎてしまった事』もあるわけで。
ゆえに、センは、何度か、
『あれ? 俺、もしかして、シューリに好かれてる?』
などと思いそうになった事はあるが、
『いやいや、あの女が誰かを好きになるとか、ないない。もし、あの女が誰かに好意を持つような異常事態が起こったとしても、その対象は、俺みたいな、しょうもないヤツじゃない』
とそくざに考え直してしまうため、結果、二人の関係性は平行線。
今までは、ずっと。
でも、これからは――
――シューリ・スピリット・アースの本質――
『嫉妬心の塊』で『重度の束縛厨』という、バッキバキのヤンデレ。
ただ、自制心の塊でもあり、プライドもえげつないため、
『助けてほしいなんて言った覚えはありまちぇんよ』
みっともなく、自分の本質をさらすようなマネはできない。
『命を助けてもらったのは事実でちゅからね。特別中の特別で、何か御礼をしてあげてもいいでちゅよ。一つだけ、オイちゃんになんでも命令できる特権を与えまちゅ。そのありえない栄誉の価値が分からないほどバカじゃありまちぇんよね? さあ、オイちゃんに、心を尽くして敬意と感謝を捧げながら願いを言うといいでちゅ。なんでも叶えてあげまちゅよ』
『マジでか。じゃあ……』
『なんでも叶えてあげる』と言った言葉は、シューリからすれば、最大限の譲歩。
もし、求婚されていたら余裕で受け入れていた。
というか、そう言われるものだと思っていた。
ゆえに、
『しかたないでちゅねぇ。なんでも叶えると言った手前、断る事はできまちぇん。あーあー、いやでちゅねー、なんでオイちゃんほどの究極超女神が、あんたみたいな頭がおかしいバカ野郎と一緒にならないといけないんでちょう。オイちゃんほど不幸な女は他にいまちぇんね。まー、でも、うん。しかたないでちゅねぇ。うん、しかたない、しかたない』
そう言ってやる準備は万端だった。
もっと言えば、事前に練習もしていた。
『こっちの言い方の方がかわいらしく聞こえるかな』などと、『誰かに見られたら死んでしまう』ような恥ずかしい練習までしたのだ。
しかし、あのアホが言ったのは、
『俺になんかあった時、ゼノリカのトップを引き継いでくれ』
などという、訳の分からない頼みだった。
ゆえに、シューリはゼノリカに興味がない。
ハッキリと本音を言えば、『大嫌い』だ。
プライドが高すぎて、『ゼノリカごときに嫌いという大きな感情を抱きたくない』という謎の想いに支配されているため、表面上は、『ゼノリカなんて、どうでもいいスタンス』をとっているが、本音をもらせば、はっきりと嫌っている。
『あ、そうそう、どういう組織か知っておいて欲しいから、五聖命王くらいの地位として、ゼノリカに潜入しておいてくれ。潜入って言葉はおかしいかな? まあ、いいや、とにかく――』
『叶える願いは一つだけでちゅ』
『最初の願いの範疇だろ。ゼノリカがどういうものかすら知らないヤツに託す気はない。いったん、内部で活動してみてくれ。で、何をする組織なのかちゃんと理解した上で引き継いでくれ』
『……もう一回言いまちゅよ? オイちゃんが、あんたの願いを叶えてあげるのは、後にも先にも、一回こっきりでちゅ』
『わかっているよ、何度も確認しなくていい。なんだよ、そんなにいやなのか? 俺に何もなければ、何もしなくていいんだぜ? 楽な願いじゃねぇか。俺が生きているうちは、テキトーに遊んでいてくれていい。だからこそ五聖命王という地位だ。中間管理職から抜き出た超上位の地位で、さりとて、かじ取りとしての大責がある『頭』って訳でもない。プラス、お前だけは命令系統の枠外って事にしておこう。まあ、あれだな。たとえるなら、お前は、遊び呆ける事が許されている【おかざり社長】的な立場だな。会社運営は、会長や専務が頑張ってくれ――』
『そんなことは、どうでもいいでちゅ……最後にもう一回だけ聞きまちゅよ? 本気で、そんなくだらない事に、唯一最大の特権を使う気でちゅか? このオイちゃんが! なんでも言う事を! 聞くと! 言っているんでちゅよ?!』
『お前からしたら、現世の統治機構なんて、そりゃあ、くだらないだろうぜ。だが、俺には――』
『……はぁぁあああああ』
『そんな大きな溜息をつくほどの事じゃないだろ。基本は遊んでていいんだから。もし俺になんかあって、引き継ぐことになったとしても、俺の代わりくらい、シューリなら楽勝だって。もし、【下の連中だけではどうしようもないモメごと】がおきたら、その時だけ、サクっと、【リアル機械仕掛けの神様】をやってくれれば、それで――』
『死ね、クソ鈍感バカ野郎』
『ぇ?』
『……』
『あの、シューリさん?』
『ん? どうかしまちたか?』
『いや、今――』
『ん? なんでちゅか? オイちゃんは、何も言っていまちぇんよ?』
『いや、でも、死ねって――』
『何も言っていまちぇん。もう一度言わせる気でちゅか?』
『……あ、いえ、はい、シューリ様は何も言っていません……(どうやら、ゼノリカを継ぐのがマジでイヤらしい。あー、まあ、こいつ、プライドが異常に高いからなぁ、【現世の頂点】なんていう、シューリ的にはクソすぎる地位をやらされるのはガマンできないかぁ……でも、こいつ以外に任せられるやつなんていないからなぁ……能力だけを見れば、ソンキーでも余裕なんだけど……ぶはははっ、あいつに任せるのだけは、ありえねー)』
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シューリとセンの関係性は、一言で言うと、なんでもない。
シューリは、プライドが高すぎる。
シューリのプライドの高さは、破壊王子がかすむレベル。
仮に、そのプライドの高さにタイトルをつけるなら、
『シューリ様は告らせたい』。
――ゆえに、センは、シューリが自分に『特別な感情』を抱いているという事に気付いていない。
最初にはっきりと断言しておくが、
センは決して、鈍感系主人公でも難聴系主人公でもない。
単純に、シューリのポーカーフェイスが上手すぎるだけ。
そして、極端にプライドが高すぎるだけ。
それでも、これまでに何度かは、『センへの想いが溢れすぎてしまった事』もあるわけで。
ゆえに、センは、何度か、
『あれ? 俺、もしかして、シューリに好かれてる?』
などと思いそうになった事はあるが、
『いやいや、あの女が誰かを好きになるとか、ないない。もし、あの女が誰かに好意を持つような異常事態が起こったとしても、その対象は、俺みたいな、しょうもないヤツじゃない』
とそくざに考え直してしまうため、結果、二人の関係性は平行線。
今までは、ずっと。
でも、これからは――
――シューリ・スピリット・アースの本質――
『嫉妬心の塊』で『重度の束縛厨』という、バッキバキのヤンデレ。
ただ、自制心の塊でもあり、プライドもえげつないため、
『助けてほしいなんて言った覚えはありまちぇんよ』
みっともなく、自分の本質をさらすようなマネはできない。
『命を助けてもらったのは事実でちゅからね。特別中の特別で、何か御礼をしてあげてもいいでちゅよ。一つだけ、オイちゃんになんでも命令できる特権を与えまちゅ。そのありえない栄誉の価値が分からないほどバカじゃありまちぇんよね? さあ、オイちゃんに、心を尽くして敬意と感謝を捧げながら願いを言うといいでちゅ。なんでも叶えてあげまちゅよ』
『マジでか。じゃあ……』
『なんでも叶えてあげる』と言った言葉は、シューリからすれば、最大限の譲歩。
もし、求婚されていたら余裕で受け入れていた。
というか、そう言われるものだと思っていた。
ゆえに、
『しかたないでちゅねぇ。なんでも叶えると言った手前、断る事はできまちぇん。あーあー、いやでちゅねー、なんでオイちゃんほどの究極超女神が、あんたみたいな頭がおかしいバカ野郎と一緒にならないといけないんでちょう。オイちゃんほど不幸な女は他にいまちぇんね。まー、でも、うん。しかたないでちゅねぇ。うん、しかたない、しかたない』
そう言ってやる準備は万端だった。
もっと言えば、事前に練習もしていた。
『こっちの言い方の方がかわいらしく聞こえるかな』などと、『誰かに見られたら死んでしまう』ような恥ずかしい練習までしたのだ。
しかし、あのアホが言ったのは、
『俺になんかあった時、ゼノリカのトップを引き継いでくれ』
などという、訳の分からない頼みだった。
ゆえに、シューリはゼノリカに興味がない。
ハッキリと本音を言えば、『大嫌い』だ。
プライドが高すぎて、『ゼノリカごときに嫌いという大きな感情を抱きたくない』という謎の想いに支配されているため、表面上は、『ゼノリカなんて、どうでもいいスタンス』をとっているが、本音をもらせば、はっきりと嫌っている。
『あ、そうそう、どういう組織か知っておいて欲しいから、五聖命王くらいの地位として、ゼノリカに潜入しておいてくれ。潜入って言葉はおかしいかな? まあ、いいや、とにかく――』
『叶える願いは一つだけでちゅ』
『最初の願いの範疇だろ。ゼノリカがどういうものかすら知らないヤツに託す気はない。いったん、内部で活動してみてくれ。で、何をする組織なのかちゃんと理解した上で引き継いでくれ』
『……もう一回言いまちゅよ? オイちゃんが、あんたの願いを叶えてあげるのは、後にも先にも、一回こっきりでちゅ』
『わかっているよ、何度も確認しなくていい。なんだよ、そんなにいやなのか? 俺に何もなければ、何もしなくていいんだぜ? 楽な願いじゃねぇか。俺が生きているうちは、テキトーに遊んでいてくれていい。だからこそ五聖命王という地位だ。中間管理職から抜き出た超上位の地位で、さりとて、かじ取りとしての大責がある『頭』って訳でもない。プラス、お前だけは命令系統の枠外って事にしておこう。まあ、あれだな。たとえるなら、お前は、遊び呆ける事が許されている【おかざり社長】的な立場だな。会社運営は、会長や専務が頑張ってくれ――』
『そんなことは、どうでもいいでちゅ……最後にもう一回だけ聞きまちゅよ? 本気で、そんなくだらない事に、唯一最大の特権を使う気でちゅか? このオイちゃんが! なんでも言う事を! 聞くと! 言っているんでちゅよ?!』
『お前からしたら、現世の統治機構なんて、そりゃあ、くだらないだろうぜ。だが、俺には――』
『……はぁぁあああああ』
『そんな大きな溜息をつくほどの事じゃないだろ。基本は遊んでていいんだから。もし俺になんかあって、引き継ぐことになったとしても、俺の代わりくらい、シューリなら楽勝だって。もし、【下の連中だけではどうしようもないモメごと】がおきたら、その時だけ、サクっと、【リアル機械仕掛けの神様】をやってくれれば、それで――』
『死ね、クソ鈍感バカ野郎』
『ぇ?』
『……』
『あの、シューリさん?』
『ん? どうかしまちたか?』
『いや、今――』
『ん? なんでちゅか? オイちゃんは、何も言っていまちぇんよ?』
『いや、でも、死ねって――』
『何も言っていまちぇん。もう一度言わせる気でちゅか?』
『……あ、いえ、はい、シューリ様は何も言っていません……(どうやら、ゼノリカを継ぐのがマジでイヤらしい。あー、まあ、こいつ、プライドが異常に高いからなぁ、【現世の頂点】なんていう、シューリ的にはクソすぎる地位をやらされるのはガマンできないかぁ……でも、こいつ以外に任せられるやつなんていないからなぁ……能力だけを見れば、ソンキーでも余裕なんだけど……ぶはははっ、あいつに任せるのだけは、ありえねー)』
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