異世界の名のもとに!!
第19話 王とS
ボクは空を見て言った。
「ボクの望んだものがここに、手の中にあるってのは良いな」
「お兄ちゃん?」
隣に座っている美鈴が不思議そうな顔でこちらを見ていた。
「あー、少し感傷に浸っているだけさ」
「私も楽しいです。この世界」
ある程度時間を潰していると、周りの人等が同じところに集まっていっていた。
「何の騒ぎだ?」
「あれは、王が帰ってきた感じね」
「王? さっき言ってたやつか」
そんな事を話していると、白馬に乗った若い王が前を通ろうとしていた。どうやら通り道だったらしい。
こっちに気づいたのか王は馬から降りて歩いてきていた。
「先日はありがとうございました」
「私が勝手にやったことだもの。気にしないで」
「いえ、王として助けられたまま何もしないというのは恥」
アルミスは立ち上がって言った。
「みんな帰るわよ」
その言葉にクルと美鈴は立ち上がった。
「お兄ちゃん行きますよ?」
「あぁ」
ボク等が歩き始めるとアルミスは振り返り言った。
「礼がしたいと言うなら、今度夕食を振る舞ってくれると嬉しいわ」
その言葉と同時に王は頭を下げ言った。
「ありがとうございます。それでは後日、招待状を手配します」
王都を出て徒歩で家に帰ることになった。どうやら転送魔法は片道分、もとい行きだけしか出来ないらしい。
家に帰る頃には疲れているんだろうと思っていたが、案外疲れていなかった。魔法の練習が少し効いたようだな。
「ふぅ、後は部屋で休もう」
そう言ってボクが家に入るのをアルミスがボクの腕を掴んだ事によって阻止された。
「「まだ魔法の訓練は終わってないわよ?(終わってないですよお兄ちゃん)」」
アルミスと美鈴が揃って言った。
仲良くボクの休憩を阻止しないでほしい。
「ボクを休ませて」
気怠さも相まって、抵抗できない。
気づけばアルミスと美鈴がボクの腕を引っ張っていた。
「魔法の練習がしたいって言ったのは壱曁の方よ? 休ませてなんてあげないわ♪」
「なにそのSな発言は…」
ボクは練習に使っていた庭までつれていかれた。
「ボクの望んだものがここに、手の中にあるってのは良いな」
「お兄ちゃん?」
隣に座っている美鈴が不思議そうな顔でこちらを見ていた。
「あー、少し感傷に浸っているだけさ」
「私も楽しいです。この世界」
ある程度時間を潰していると、周りの人等が同じところに集まっていっていた。
「何の騒ぎだ?」
「あれは、王が帰ってきた感じね」
「王? さっき言ってたやつか」
そんな事を話していると、白馬に乗った若い王が前を通ろうとしていた。どうやら通り道だったらしい。
こっちに気づいたのか王は馬から降りて歩いてきていた。
「先日はありがとうございました」
「私が勝手にやったことだもの。気にしないで」
「いえ、王として助けられたまま何もしないというのは恥」
アルミスは立ち上がって言った。
「みんな帰るわよ」
その言葉にクルと美鈴は立ち上がった。
「お兄ちゃん行きますよ?」
「あぁ」
ボク等が歩き始めるとアルミスは振り返り言った。
「礼がしたいと言うなら、今度夕食を振る舞ってくれると嬉しいわ」
その言葉と同時に王は頭を下げ言った。
「ありがとうございます。それでは後日、招待状を手配します」
王都を出て徒歩で家に帰ることになった。どうやら転送魔法は片道分、もとい行きだけしか出来ないらしい。
家に帰る頃には疲れているんだろうと思っていたが、案外疲れていなかった。魔法の練習が少し効いたようだな。
「ふぅ、後は部屋で休もう」
そう言ってボクが家に入るのをアルミスがボクの腕を掴んだ事によって阻止された。
「「まだ魔法の訓練は終わってないわよ?(終わってないですよお兄ちゃん)」」
アルミスと美鈴が揃って言った。
仲良くボクの休憩を阻止しないでほしい。
「ボクを休ませて」
気怠さも相まって、抵抗できない。
気づけばアルミスと美鈴がボクの腕を引っ張っていた。
「魔法の練習がしたいって言ったのは壱曁の方よ? 休ませてなんてあげないわ♪」
「なにそのSな発言は…」
ボクは練習に使っていた庭までつれていかれた。
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