近距離魔法使いの異世界冒険記 ~妹と二人で転生しました~
第3話 いざ、異世界
朝目が覚めて、私はいつも通りに髪をリボンでポニーテールにする。すると、隣で寝ていた妹も起きて、私と色違いのリボンを使い、ポニーテールにする。しばらくすると、母が呼びに来た。
「朝ごはんできたわよ。早く食べにおいで」
「「はーい」」
私たちは同時に返事をする。そして、寝室を出ようとして、同時に足を止めた。
「えっと、愛百合……じゃなくて、エイリー、おはよう」
「うん、おねえちゃん……じゃなくて、エンシー、おはよう」
私たちは、記憶が戻ったことに気が付いた。つまり、今日が5歳の誕生日だ。
そして今は、私がエンシー、愛百合がエイリーという名前になっている。
そして、記憶が戻ってすぐに驚いたこと、それが……
「何してるの?二人とも今日から5歳なんだから、今までよりシャキッとしなさい」
双子だということだ。
「いやー、今日から二人は5歳か。早いものだな」
今話しているのは、父親のガルダ。元・王都の騎士。
「そうね。まだ、二人が生まれた日のことが、昨日の事のように思い出せるのに」
こっちが、母親のミエン。元・冒険者。
二人とも「元」をつけてはいるけど、現役でも十分に通用する。
「あと2年で、お前たちもスキルを貰えるんだ。どうだ、楽しみか?」
「うん」
「楽しみ」
スキルというのは、7歳になると、神様から授けてもらえる力のことだ。その時に同時に、職業も与えられる。
その2つが上手く噛み合えば、世界最強も夢ではない。
ちなみに、職業は、与えられたものとは別のものになることはできるが、それほど力を発揮できなくなる。うまく噛み合えばというのは、職業に合ったスキルであればということだ。
「父さんのスキルは『音速斬撃』だ。その衝撃波さえ起こる斬撃で、いくつもの魔物の軍団を……」
父の動きが止まる。母のスキル『口封じ』の効果だ。本来は口を動かなくさせるスキルだが、魔法で効果範囲を広げることで、身体全体を動かなくしている。
「その話は2人も聞き飽きてるから。自慢話は、まだ言ったことの無い人に言いなさい」
「……すまん」
そう言いながら父は、チラリと私たちの方を見た。
「魔物の軍団を倒して、魔王軍の幹部の頭も取ったっていう話でしょ」
「聞き飽きてるよ。スキルのことが話題に出る度に話してるじゃん」
「……これからは気をつける」
そう言って、私たち3人に頭を下げた。
でも、実際に凄いことだ。その幹部の頭を取ったことで、一度王国から表彰されている。それほどまでに難しいことなのだ。ついでに言うと、その表彰の際に貴族に認定され、名字をもらっている。私たちの名字はホーマ。
「さて、そろそろ誕生日らしいことをするか。どこか行きたいところはあるか?」
「王都!」
エイリーが真っ先に答える。そういえば、元の世界にいた時に、お城を見てみたいとか言ってたな。
「王都か……すまないが、遠すぎるな。他に行きたいところはないか?」
「うーん…無い」
「私も」
王都はここから馬車で丸2日かかる所にあるらしい。行けないのも無理はない。着いた時点で誕生日は過ぎてるんだから。
「そうか……なら、代わりに、何か欲しいものはあるか?大体のものは買ってやれるぞ」
「じゃあ、包丁が欲しい!料理がしたい」
エイリーが先に言った。
「私は本が欲しい。暇だから」
本当はゲームがいいけど、そんなものはこの世界にはない。
「ふむ、いいんじゃないか?包丁は少し危ないが、子供用なら大丈夫だろう」
「なら、私はエンシーについていくわね。刃物なら、お父さんが選ぶものが一番だわ」
というわけで、私と母、エイリーと父という組み合わせで買い物に行くことになった。
「朝ごはんできたわよ。早く食べにおいで」
「「はーい」」
私たちは同時に返事をする。そして、寝室を出ようとして、同時に足を止めた。
「えっと、愛百合……じゃなくて、エイリー、おはよう」
「うん、おねえちゃん……じゃなくて、エンシー、おはよう」
私たちは、記憶が戻ったことに気が付いた。つまり、今日が5歳の誕生日だ。
そして今は、私がエンシー、愛百合がエイリーという名前になっている。
そして、記憶が戻ってすぐに驚いたこと、それが……
「何してるの?二人とも今日から5歳なんだから、今までよりシャキッとしなさい」
双子だということだ。
「いやー、今日から二人は5歳か。早いものだな」
今話しているのは、父親のガルダ。元・王都の騎士。
「そうね。まだ、二人が生まれた日のことが、昨日の事のように思い出せるのに」
こっちが、母親のミエン。元・冒険者。
二人とも「元」をつけてはいるけど、現役でも十分に通用する。
「あと2年で、お前たちもスキルを貰えるんだ。どうだ、楽しみか?」
「うん」
「楽しみ」
スキルというのは、7歳になると、神様から授けてもらえる力のことだ。その時に同時に、職業も与えられる。
その2つが上手く噛み合えば、世界最強も夢ではない。
ちなみに、職業は、与えられたものとは別のものになることはできるが、それほど力を発揮できなくなる。うまく噛み合えばというのは、職業に合ったスキルであればということだ。
「父さんのスキルは『音速斬撃』だ。その衝撃波さえ起こる斬撃で、いくつもの魔物の軍団を……」
父の動きが止まる。母のスキル『口封じ』の効果だ。本来は口を動かなくさせるスキルだが、魔法で効果範囲を広げることで、身体全体を動かなくしている。
「その話は2人も聞き飽きてるから。自慢話は、まだ言ったことの無い人に言いなさい」
「……すまん」
そう言いながら父は、チラリと私たちの方を見た。
「魔物の軍団を倒して、魔王軍の幹部の頭も取ったっていう話でしょ」
「聞き飽きてるよ。スキルのことが話題に出る度に話してるじゃん」
「……これからは気をつける」
そう言って、私たち3人に頭を下げた。
でも、実際に凄いことだ。その幹部の頭を取ったことで、一度王国から表彰されている。それほどまでに難しいことなのだ。ついでに言うと、その表彰の際に貴族に認定され、名字をもらっている。私たちの名字はホーマ。
「さて、そろそろ誕生日らしいことをするか。どこか行きたいところはあるか?」
「王都!」
エイリーが真っ先に答える。そういえば、元の世界にいた時に、お城を見てみたいとか言ってたな。
「王都か……すまないが、遠すぎるな。他に行きたいところはないか?」
「うーん…無い」
「私も」
王都はここから馬車で丸2日かかる所にあるらしい。行けないのも無理はない。着いた時点で誕生日は過ぎてるんだから。
「そうか……なら、代わりに、何か欲しいものはあるか?大体のものは買ってやれるぞ」
「じゃあ、包丁が欲しい!料理がしたい」
エイリーが先に言った。
「私は本が欲しい。暇だから」
本当はゲームがいいけど、そんなものはこの世界にはない。
「ふむ、いいんじゃないか?包丁は少し危ないが、子供用なら大丈夫だろう」
「なら、私はエンシーについていくわね。刃物なら、お父さんが選ぶものが一番だわ」
というわけで、私と母、エイリーと父という組み合わせで買い物に行くことになった。
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