その狂気の中に少しの愛を

ふみゅうひぅ

第4話

その日は突然訪れた



少年「ねえ、なんでそんな顔しているの?」

ダーク「…………なんでもない、今日はいつもより空気が不味いような気がしたのだ」

少年「空気に味があるの?」

ダーク「…………さあな」

少年「変なのー」




バンッ

突然ドアが勢い良く開き、入ってきたのは兵士だった


兵士「だ、ダーク様……大変です……!侵略者が…………!」

ダーク「何……!?」

兵士「今すぐお逃げ……ぐっ……」


その時、兵士は後ろから貫かれた


?「行け!殺すのだ!」

ダーク「…………逃げろ」

少年「えっ……」


ズバァァッ


?「ぐはっ!」

?「こいつ…………強い……」

ダーク「…………」











ダーク「はあ……はあ……」

ダーク「大丈夫か……」

少年「う、うん……」

少年「…………ねえ……これって……」

ダーク「…………奪略だ」

少年「…………」

少年「………………!」

?「死ねええええっ!」

少年「危ないっっ!」



何が起きたんだ
誰の血だ、これは



?「へへ……へへへ」

少年「うう……」

ダーク「……っ!」


ズバァッ



?「うがぁっ」








ダーク「おい……!しっかりしろ……!」

少年「うう……ダーク……様……大丈夫……?」

ダーク「それはこっちのセリフだ……!」

ダーク「その出血……」


少年からは夥しい程の血液が出ていた


ダーク「今すぐ手当をするからな……動くな……」

少年「ダーク様……」

ダーク「……喋るな」

少年「ダーク様が今ここにいるのには……きっと何か大きな意味があると思うんだ……」

ダーク「……喋るなと言っているのだ」

少年「僕……知ってるよ……この国が完全悪ではないって……」

ダーク「…………」

少年「この国の人はね……本当はみんな忘れているだけで罪を背負っているんだ……」

少年「僕のお父さんとお母さんも……僕を叩いたり蹴ったりしてた……」


少年「でも……ダーク様のおかげで僕は今ここにいる……」

ダーク「…………」

少年「戦争が……なければ……なぁ……」

少年「ダーク様と……もっと……遊べたのに……」

ダーク「……貴様…………何故……私なんか……を……」

少年「えへへ…………嬉しかったからかな…………ダーク様がたまに笑ってくれるのが……」

ダーク「……いくらでも笑ってやる……だから……死ぬな……」

少年「…………ありがとう」

少年「……………………」

ダーク「…………………………」

ダーク「うああああああああっ!!」

















ダークは少年の墓を建てた


ダーク「…………貴様の最後の気持ちを汲み取れなくて……すまない」

ダーク「俺の笑顔の……どこがそんなに嬉しかったんだ……?」




ダーク「だが…………」

ダーク「……別の気持ちは汲み取ったぞ」


振り返り、国を去った
自分しか残らなかった自分の国を



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