サンタクロースパイ

COLK

49.同僚に会った!!!

そして、霧河は店を出た。その後、街を歩きながら、
考え事をしていた。




(にしても、あの店の前の名前、何だったんだろう?気になるな。それと、まさか、コーンスープの時のあの言葉も、元々は、
あの人が別の人から言われた言葉だったとは。
あと、〝あの人が実は頑固で、しかも昔はぶっきらぼうだった〟
って事にも驚いた。今でも、喋り方こそ男らしいものの・・・
やっぱ、人って、変わるんだな。いや、というより、
人が人に変えられるんだ。
俺が、俺を育ててくれた親戚、それから、
実は意外と仲が良い事に自分でも気づかなかった同じ会社の社員、
プレゼントをあげて喜んでくれた子供達、それから、窓河さんも。皆、俺を変えてくれたんだ。大切な存在なんだ)




そうして歩いていると、偶然、会社の同僚達に会った。




そう、以前、霧河に居酒屋に誘った事がある男性社員達だった。
彼らは、全員で5人だった。




「ア、アレ?」
「ん、ん~?」
「霧河じゃねぇか~!!」
「お~!!君達こそ、どうしたの!?」
「いや、俺達、忘年会しようと思ってたんで、今日は、
皆で有休取ったんだ」




霧河は、あ然とし、固まった。
(良く5人も一斉に有休取れたな・・・・・・)と。




「なぁ霧河、今からゲーセンで遊ばねぇ?」
「ゲーセン?また?大人なのに。パチンコじゃなくて?」
「いや、童心に返りてぇ事だってあるだろ?」
「う、う~ん・・・まぁ、良いけど」
「よっしゃ~!!決まり~!!皆~!!霧河が一緒にゲーセンに行ってくれるってよ!!!」
すると一同が
「イェ~イ!!最高~!!!」と言った。




「そんなに喜ぶ事かな?(笑)僕一人が一緒に行く事になった
ぐらいで」
「何言ってんだよ!?お前だから嬉しいんじゃねぇか!!」
「そう?」
「ああ!!お前は俺達と一緒に遊んでくれる事、少ねぇだろ?特に、ゲーセンやパチンコみてぇなとこは1回も一緒に行った事ねぇし!!!」
「そうだけど・・・あの・・・」
「というワケで、行っきましょ~う!!!」
「しゃ~~~!!!」




「おい!皆、話、聞けよ!!ったく・・・強引だな~・・・」




だが、この時、霧河は、少し嬉しそうに笑い、
「まぁ、いっか!!!」と言った。

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