奴隷を助けたはずが奴隷になったのでタスケテください!

金丸@一般ユーザー

5ー2 別れ

ジルダプタを退しりぞけた後。

「ねえ、リーシェ。お腹はすいてない?」

「うん」

「良かった、食事は食べれたんだな」

リーシェが首を左右に振る。

「リーシェ、ご飯食べてない」

「どういうこと?」

リーシェは笑顔になる。

「魔石、食べた!」

まだ10歳ほどの女の子が、空腹に耐えかねて、石を食べてしまった。

「はやく医者に見せないと!」

「副作用、なかった。魔法、使えるようになったよ」

「本当か、リーシェ?」

リーシェは「うん」と言って、開いた両手をくっつける。

彼女の首のアザが光る。

その両手の上に、フクロウと蛇が一匹ずつ現れた。

どちらも、体長は数センチほどだ。

「じゃ、わたしはこの辺で……、さようならっ」

エリーは逃げる様に倉庫から出ていった。

魔法のフクロウが、エリーの移動した方向へ飛んでいった。


念のために、リーシェを検査した。

木造の診療しんりょう室には、本や医療器具が散乱している。

医者が、検査結果は問題ないと言う。

「すみません、リーシェの首のアザなんですが」

「あれは生まれつきだろう。ただ、聖痕せいこんの可能性がある」

皮膚ひふ病ですか?」

「違う。専門分野じゃないが、……、なんだったかな。

 魔法に関係する儀式をした人にだけ、現れるアザらしい。

 ゲルヴァシャ国の賢者たちなら、何か知っているんじゃないか」

お礼を言って、廊下ろうかで座って待つリーシェとアンナに合流する。

ふたりは眠っていた。

「リーシェ、アンナ。帰るよ」

起きたアンナがあくびをする。

「アンタの家じゃないでしょ」

「いまさら、つれないことを言うなよ」

「アンタと関わってから、不幸になる一方」

「明日にでも、ゲルヴァシャ国に行く」

吉報きっぽうね、ようやく幸せ……。じゃ、帰りましょ」

俺はリーシェを抱きかかえて、馬小屋に戻る。

そして、眠った。

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