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凡人勇者の異世界英雄譚Ⅱ 〜転移したら無敵になってました〜

雨猫

Ep1/act.21 三年選抜組

戦いが終わると、ジンは正気を取り戻したかのように焦っていた。
エナはいつも通り余裕な顔でニコニコとしている。

俺たちの戦いが終わり、ドンドンと戦いに勝敗が付いていく中、ありえない速度で勝ちを収めたチームがいた。

それこそが三年選抜組。
中でも主席のラウド・バードンが属性二つ持ちでズバ抜けて強かった。
他の二人もうまく協力して立ち回っていて、敵を圧倒していた。

「ラウド先輩流石ですね。あの方はまだ一度も全力で戦ったことがないと聞きます。真の実力は既にS級と噂もあります」

エナは話す。
エナは王女として国に使えそうな戦力の目星を付ける役目でもあるようだ。

俺たちの二回戦目の試合もジンとエナの協力により突破した。
シルド・ギルは何もしないで勝ち上がってセコいと言う声もチラホラと聞こえたが気にしない。

そして、決勝へ進んだのは誰もが予想できた通りの俺たちと三年選抜組であった。
観客は一回戦に比べて倍以上に増えていた。
すっからかんだったお偉い席もギッシリと埋まっていて、まさしく選抜を目的とした国家の人間や偉い地位の人間、引き入れようとする国家騎士のお偉いが見守っていた。

決勝戦。試合開始のアナウンス。

さて、俺としては一切手を出さずに決勝まで勝ち進んできたわけだが。

この状況はちとマズイかも知れん。

開始早々、ジンとエナは手を触れられることもなく地に伏せられてしまったのだ。

「さーて、どうしようかな」

「一年坊。諦めた方がいい。エナ様は主席、活躍していたジンですら次席、その二人に劣る君がどう足掻こうとも勝てない」

普通に考えたらそうだろう。
俺よりも強い(と認知される)二人が一瞬のうちにやられてしまった。
普通なら降参した方が身のためだ。
更に強いであろう三年生の選抜組の方々は三人ともピンピンしている。

どう考えても降参した方がいい。

「はぁ、爺さんよ、こんな大舞台で見せちまっていいのかな」

俺は独り言のように呟いた。

「まあ、どう言われてもいいか。俺は、適当にやって適当に負けるのは嫌いなんだ」

俺はグッと足に力を入れた。
一瞬の間に移動して敵の一人を吹き飛ばした。

「一年坊、やる気のようだな」

「その一年坊ってのやめろよ。多分お前らより年上だぞ俺」

ラウドはニヤリと笑った。

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