凡人勇者の異世界英雄譚Ⅱ 〜転移したら無敵になってました〜
Ep1/act.5 国家騎士育成学校
「はじめまして、えーっとシルド・ギルです」
国家騎士育成学校には、予想通り俺の年下の奴らしかいなかった。
魔法学校からの進学者も多く、既に顔見知りそうで、お陰で一際浮いていた。
「やあ、ギルくんだったかな?僕は貴族のアルス・ケンドラー。身分の差はあるかも知れないが、気軽に接してくれ」
自己紹介の時に偉そうに話してた奴だ。
なんだ、一人きりの俺に喋りかけてくれるなんていい奴じゃないか。
「なんだお前いい奴だな。アルスでいいか?腹減ったんだけど購買どこだ?」
「……」
「どうした?アルスも腹減ったのか?」
「貴様、貴族に向かってなんて口の利き方だ」
「は?お前が気軽にって言ったんだろ」
「……」
アルスは黙ってどこかに行ってしまった。
なんだよ、初めて友達できたと思ったのに。
実際にあるんだな、身分を盾にしてくるの。
アニメや映画の世界でしか見たことなかった。
放課後、俺はアルスに待ち伏せされた。
「やあギルくん。先程はすまなかった」
素直に謝られた。ストレスでも溜まってたのかな。
「いいぜ。俺も身分とかよく分からなくて、初対面なのに馴れ馴れしすぎたな」
「お詫びと言ってはなんだが、君に見て欲しいものがあるんだ。いいかい?」
俺はアルスについて行った。
学校を出て賑わった街を過ぎ、路地へと入る。
満点の星空か、貴族なら美味くて高い飯とか?でも見せたいものって言ってたし高級な鉱石とかかな。
大事なものを見せるってそれ友達だよな。
期待に胸を膨らませて行った先には、行き止まりの壁、そして強そうなお兄さんたちがいた。
「なあ、見せたいものってこれか?」
「ん?何のことだったかな?」
「そうか。友達になれたと思ったんだけどな。俺も見せたいものがあるんだ」
そう言って、俺は拳を握った。
本気ではやらない。木っ端微塵にしてしまう。
単なるこけ脅しだ。
バゴン!!!
俺は地面を思い切り殴った。
轟音と共に地面は円状に粉砕された。
「あ、お前ら、喧嘩すんのか?」
強そうなお兄さんたちは青ざめた顔をしていた。
アルスはおしっこを漏らしていた。
やっぱこんな力普通あり得ないのか。
粉砕した地面の小石がアルスの顔面をこすったらしく、軽く血が出ていた。
何も言わないから、俺は黙って帰った。
もう報復には来ないだろう。
国家騎士育成学校には、予想通り俺の年下の奴らしかいなかった。
魔法学校からの進学者も多く、既に顔見知りそうで、お陰で一際浮いていた。
「やあ、ギルくんだったかな?僕は貴族のアルス・ケンドラー。身分の差はあるかも知れないが、気軽に接してくれ」
自己紹介の時に偉そうに話してた奴だ。
なんだ、一人きりの俺に喋りかけてくれるなんていい奴じゃないか。
「なんだお前いい奴だな。アルスでいいか?腹減ったんだけど購買どこだ?」
「……」
「どうした?アルスも腹減ったのか?」
「貴様、貴族に向かってなんて口の利き方だ」
「は?お前が気軽にって言ったんだろ」
「……」
アルスは黙ってどこかに行ってしまった。
なんだよ、初めて友達できたと思ったのに。
実際にあるんだな、身分を盾にしてくるの。
アニメや映画の世界でしか見たことなかった。
放課後、俺はアルスに待ち伏せされた。
「やあギルくん。先程はすまなかった」
素直に謝られた。ストレスでも溜まってたのかな。
「いいぜ。俺も身分とかよく分からなくて、初対面なのに馴れ馴れしすぎたな」
「お詫びと言ってはなんだが、君に見て欲しいものがあるんだ。いいかい?」
俺はアルスについて行った。
学校を出て賑わった街を過ぎ、路地へと入る。
満点の星空か、貴族なら美味くて高い飯とか?でも見せたいものって言ってたし高級な鉱石とかかな。
大事なものを見せるってそれ友達だよな。
期待に胸を膨らませて行った先には、行き止まりの壁、そして強そうなお兄さんたちがいた。
「なあ、見せたいものってこれか?」
「ん?何のことだったかな?」
「そうか。友達になれたと思ったんだけどな。俺も見せたいものがあるんだ」
そう言って、俺は拳を握った。
本気ではやらない。木っ端微塵にしてしまう。
単なるこけ脅しだ。
バゴン!!!
俺は地面を思い切り殴った。
轟音と共に地面は円状に粉砕された。
「あ、お前ら、喧嘩すんのか?」
強そうなお兄さんたちは青ざめた顔をしていた。
アルスはおしっこを漏らしていた。
やっぱこんな力普通あり得ないのか。
粉砕した地面の小石がアルスの顔面をこすったらしく、軽く血が出ていた。
何も言わないから、俺は黙って帰った。
もう報復には来ないだろう。
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