凡人勇者の異世界英雄譚Ⅱ 〜転移したら無敵になってました〜
Ep1/act.4 凡人勇者シルド・ギル
「おい瑠夏!貴様また皿を割ったな!」
「うるせえそこ置いとくのが悪いんだよ!」
俺が爺さんの家に住み込んで一年近く経とうとしていた。
爺さんの魔法の側で暮らし、この世界の生活や、自分の力のコントロール、様々なことを教えてもらった。
しかし、こんな風に喧嘩ばかりだった。
たまに偉そうな人が爺さんを訪ねて来て、爺さんは数日帰ってこない。
大賢者様はお忙しいようで。
「そうじゃ瑠夏、お主学校なんかに通ってみたりせんか?」
「学校?そんなんあんの?」
「魔法を学ぶ学校や、王国騎士になるための学校、様々なものがある」
「学校かー。面倒くせえなぁ」
「そんなこと言わずに行け!お主はこの世界のことをもっと学び、何か災いが起こった時に絶対力になるんじゃ」
「力になるって言ってもねぇ。俺24になったし。学校って歳じゃないよなぁ」
そりゃそうだ。大学や専門ならまだしも、こっちの世界の学校ってよく分からないし。
「それとな、勝手に呼び出されたお主には不本意だと思うんじゃが、ワシの転移魔法が失敗か成功か、見定めたいんじゃ。それにはわしと暮らしてるだけでは見定められぬ。学校で、未発達の者たちと学び、共に戦場を歩んで欲しい。お主なら死ぬことはないじゃろ」
「んまぁー、ここでの生活も飽きたし」
せっかくならこの異世界を謳歌したい。その一心で俺は国の中心にある国家騎士育成学校へと入学を決めた。
本来は騎士に必要なものや最低限の実力を見定める、いわゆる受験というものがあるらしいのだが、国王自らの手配で入学が決定した。
「それとな瑠夏。お主には桜木瑠夏と言う名前を捨てさせなければならぬ。この世界でその名前はあまりにも異端すぎる。わしからシルドの名をやろう。シルド・ルカでもなんでもいいから、自分の名前を決めておくんじゃ」
それには抵抗はなかった。
俺の両親は俺が小さい頃に他界して、18になるまで爺ちゃんの家で暮らしていた。
ルカって名前も女っぽくて嫌だったし、せっかくならこの世界っぽい名前にしたいな。
「サクラギ…ルカサクラギ…クラギルカ…ラギ…。あ!ギル!おい爺さん、ギルって名前この世界じゃ異端かな?」
「シルド・ギルか。いい名じゃな。ギルはこの世界で初めての大賢者が有していた名じゃ。今の大賢者のわしシルドと初代大賢者ギルの名を合わせたもの、将来有望じゃぞ」
「うげ、まじか。それはそれで注目浴びそうだけど…まあそれっぽいならいいか」
そして俺は、シルド・ギルとしてこの世界を生きていくことになった。
国家騎士育成学校への入学は来月。
浮きそうだなぁとは感じていたが、異世界での新しい生活にワクワクしていた。
「うるせえそこ置いとくのが悪いんだよ!」
俺が爺さんの家に住み込んで一年近く経とうとしていた。
爺さんの魔法の側で暮らし、この世界の生活や、自分の力のコントロール、様々なことを教えてもらった。
しかし、こんな風に喧嘩ばかりだった。
たまに偉そうな人が爺さんを訪ねて来て、爺さんは数日帰ってこない。
大賢者様はお忙しいようで。
「そうじゃ瑠夏、お主学校なんかに通ってみたりせんか?」
「学校?そんなんあんの?」
「魔法を学ぶ学校や、王国騎士になるための学校、様々なものがある」
「学校かー。面倒くせえなぁ」
「そんなこと言わずに行け!お主はこの世界のことをもっと学び、何か災いが起こった時に絶対力になるんじゃ」
「力になるって言ってもねぇ。俺24になったし。学校って歳じゃないよなぁ」
そりゃそうだ。大学や専門ならまだしも、こっちの世界の学校ってよく分からないし。
「それとな、勝手に呼び出されたお主には不本意だと思うんじゃが、ワシの転移魔法が失敗か成功か、見定めたいんじゃ。それにはわしと暮らしてるだけでは見定められぬ。学校で、未発達の者たちと学び、共に戦場を歩んで欲しい。お主なら死ぬことはないじゃろ」
「んまぁー、ここでの生活も飽きたし」
せっかくならこの異世界を謳歌したい。その一心で俺は国の中心にある国家騎士育成学校へと入学を決めた。
本来は騎士に必要なものや最低限の実力を見定める、いわゆる受験というものがあるらしいのだが、国王自らの手配で入学が決定した。
「それとな瑠夏。お主には桜木瑠夏と言う名前を捨てさせなければならぬ。この世界でその名前はあまりにも異端すぎる。わしからシルドの名をやろう。シルド・ルカでもなんでもいいから、自分の名前を決めておくんじゃ」
それには抵抗はなかった。
俺の両親は俺が小さい頃に他界して、18になるまで爺ちゃんの家で暮らしていた。
ルカって名前も女っぽくて嫌だったし、せっかくならこの世界っぽい名前にしたいな。
「サクラギ…ルカサクラギ…クラギルカ…ラギ…。あ!ギル!おい爺さん、ギルって名前この世界じゃ異端かな?」
「シルド・ギルか。いい名じゃな。ギルはこの世界で初めての大賢者が有していた名じゃ。今の大賢者のわしシルドと初代大賢者ギルの名を合わせたもの、将来有望じゃぞ」
「うげ、まじか。それはそれで注目浴びそうだけど…まあそれっぽいならいいか」
そして俺は、シルド・ギルとしてこの世界を生きていくことになった。
国家騎士育成学校への入学は来月。
浮きそうだなぁとは感じていたが、異世界での新しい生活にワクワクしていた。
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