WORLD END-終焉の鐘の音-

成瀬瑛理

第5章―死と恐怖―41

「まったく呆れるな。バカはやっぱりバカなのか? 誰が貴様らだけを行かすと命じた。お前達だけじゃ役に立たないからな。竜騎兵の連中共をダモクレスの岬に捜索にあたるように手配するさ」

 クロビスはギュータスにそう答えると、再び鞭を床の上で鳴らした。

「フン、上空からの捜索にワイバーンを使うまでだ。ワイバーンは寒さに強い生き物だ。その点、使えないお前達よりかは使える。さあ、無駄口がすんだら捜索にあたれ!」

 彼がそう話すと、ケイバーはその手があったかと頷いた。

「なるほど~ワイバーンか、そりゃあいい考えだ……! 上空からの捜索が一番手っ取り早いな! それに地上からの捜索じゃ、探すのに苦労するからな。そうと決まれば竜騎兵達の連中を捜索に当たらそうぜ?」

 ケイバーがそう言い返すとクロビスは鼻で笑った。

「ああ、竜騎兵達には後で私が命令を出すさ。だが、貴様達は何が何でも外の捜索にあたれ! 1人だけ楽をしようなどと、甘い考えはしない方が身の為だぞ? したら貴様を水責めの刑にしてやる――!」

 クロビスがそう言い放つと、ケイバーは落胆した表情で肩を落とした。

「ちっ、バレたか……。やっぱり俺らも外に行くしかねーってか?」

「ああ、そうだ!」

「くそ~! ジジイが余計なことをしたせいで俺らまで外に行くハメになっただろ!?」

「それもみんな全部、お前のせいだ!」 

 ケイバーは思わず不満を口走ると、オーチスが座っている椅子を再び足でガンと蹴った。

「フン、行儀が悪い上に私を不愉快にさせたお前達2人は、この凍てつく寒さの中でじっくりと反省するがいい!」

 クロビスは両手に鞭を持つと、ただならぬオーラで威圧した。ケイバーが愚痴と不満を漏らす半面、ギュータスはニヤニヤしながら笑っていた。彼が見下した目つきで2人の前に仁王立ちするとケイバーはそこで反論した。

「何だよそれ? 行儀が悪いならジャントゥーユも同じじゃねーか! あいつも俺達と一緒に外で捜索にあたらすべきだ!」

 ケイバーがそのことを指摘すると、クロビスは革手袋を外して彼の顔をいきなり叩いた。

「飼い犬の癖に飼い主に向かって口答えとは、それこそ行儀が悪いぞ?」

 クロビスは革手袋で叩くなり、見下した目つきで話を続けた。

「ジャントゥーユはお前らよりもまだ行儀がいいほうだ。私の命令に不服を感じるなら、今直ぐ貴様をこのタルタロスの牢獄から追い出してやる……!」

 彼のその言葉にケイバーは、急に黙りこんで服従してみせた。

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