告ったら魔王城に連れていかれました。
戦闘スタイル。
「まず、戦闘でもっとも使うのは、
    時と空間の支配者。
    発動に時間がかかりすぎる場合は
    考えようだけどね。」
[うむ。して、どう戦う。]
「自分の周りの空間を薄く切断して、
    敵の攻撃を異空間に転送して、
    無効状態にすることは出来るかな?」
[ああ、出来る。
    まあこれも使い方による訳ではある。]
「どういう事?」
[制御が慣れていないのに、
    自分に纏うように使うのは危険だ。
    下手したら自分を切断してしまう。
    安全に発動出来て体から20cmだろうな。]
「20cmではダメなのか?」
[接近戦の鍔迫り合いの時はどうする。
    少なからず戦いづらくはなるだろ。
    手から20cmの位置でもある訳だし、
    剣の根元は扱いづらくなる。
    まあ、お前のスキルの自身能力制御安定化
    を使えば、違うのかもしれんな。]
[そもそも、遠距離の攻撃で秒殺する方が
    向いてそうだがな。]
「その場合どう戦う?」
[お前の先程の案は採用するが、
    自分の周り半径1m地点を空間結界で囲む。
    そして、敵側の空間の空気の質量を
    調整して重くし、地面に押し付けて、潰す。
    どうだ?]
「なるほど……
    でもそれ、結構グロいんじゃ……」
[グロいぞ。
    敵側の空間自体を遠距離切断すれば
    済むことなのかもしれぬが……]
「そーゆーのいっぱい殺すから嫌だ。
    敵の親玉だけ潰すこととか出来ないの?」
[出来るが、最初から発動範囲を狭くして
    使うのは、暴発するかもしれないので
    危険すぎるぞ。特に攻撃に徹する場合はな。]
う〜ん……どうにかリスクなく、
相手を倒せないだろうか……
攻撃されるということは、
相手の射程距離内だということ。
なら、相手から離れれば攻撃は受けづらい。
ただそうすると、僕の攻撃も届かなくなるかも
しれないのだ。それでは意味が無い。
こちらの射程距離を縮めなくてはならないのだ。
[近距離遠距離両立型戦法……]
「え?」
[行けるぞ。これなら。
    使うのは空間接続だ。
    この戦法なら比較的安定して使える。
    親玉だけを狙うのも可能だ。]
「どうやって戦う?」
[まあ、聞け。
    まず、自分の射程距離に空間接続結界を貼る。
    そして、敵の周りに同じ結界を貼るんだ。
    すると、自分の位置は遠距離でも、
    事実上の近距離ダメージを与えられる。
    攻撃をワープさせるとでも言おう。]
[なるほど。それなら出来る。
    でも、制御は出来るのかな?]
[使うのは空間接続だと言った。
    もともと攻撃分野ではないので、
    制御は楽な方だ。
    低範囲の空間切断よりずっと簡単だ。]
「そうなのか。
    それ使わせて貰っていいか?」
[ああ。戦い方は教えてやろう。
    それで……なんだ、武器選びだったか?]
「あ、そっち忘れてた。」
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