ジェットパックチートで強引に異世界攻略

ロリババァ(吸血鬼)のお腹ペロペロ

2話 孤高のグルメ

結局俺は飴を貰えず、勇者一人一人に与えられる部屋に案内された。

ベットに横になり今後の予定を考える。

「やっぱ此処って異世界だよなぁ…」

天井には高級感のあるシャンデリアが下がっていた。電球じゃなくてロウソクな辺り異世界情緒溢れる仕様となっている。

「飴…食いてえ…」

人肉を欲するゾンビの様な事を呟く。
いや、ゾンビは喋らんか。でもゾンビラ◯ドサガでは普通に話してたしな。

すると突然コンコンとノック音がした。

やっと俺に飴を配って無いことに気づいたか。

「はあ~い」

ドアを開けると、そこに居たのは執事っぽい爺さんだった。

「夕食で御座います」

爺さんが持ってきたトレーにはトロトロのチーズが掛かったパンとスープが載っていた。

シンプルでイイね。熱いうちにすぐに頂こう。

「ありがとうございます」

礼を言いベットに座って、早速一口。

「んまい!」

トロッとしたチーズにパンの組み合わせは世界最強レベルだ。隣のスープも一口。あっ。

「これミネストローネやん。俺トマト駄目なんだよね…」

スープは残そう。

「好き嫌いしては立派な勇者様には慣れませんぞ?」

やべぇ爺さんまだ居たか。そりゃあそうだ、ドア開けっ放しでいきなり食べたもんな。

「す、すみません」

「では私はこれで」

「ハア」

独り言聞かれてたのはマジで焦った。危ない奴だとか思われてないよな。

気を取り直して食事を再開。



って!!

「そういや執事さん!俺飴貰ってないんだけど!」

一番大切な事忘れてたぜ。危ない危ない。

爺さんが振り向く。

「飴、頂いてないのですか?」

アッハイ。

「ならメディウス様に掛け合いましょう。付いてきてください」

メディウス…?あの側近かな。

俺は爺さんの後に付いていった。




「此処がメディウス様の部屋で御座います。入りましょう」

部屋に入るとこれまた豪華で綺羅びやかな室内だ。壁一面に絵画が並んでいて、床にはキラキラした宝石の様なものが散りばめられている。

「あら、今日はもう遅くにどうしました?」

「17番様がまだスキルコアを頂いてないらしく」

「そんな事は無いはずですが」

「あのう、済みません貰ってないです」

この女威圧感半端ない。

「そうですか…?試しにステータスオープンして下さる?」

どんだけ疑うねん。それだけ飴って貴重なのか?

「わかりました」

ステータスオープンの仕方は飛騨に聞いたからわかる。気持ちを集中させて、自分の中心を意識して、ステータスオープン!







ステータスオープン!!







「…奥から持ってきますね」

くっそはずいんだが。

「では私はこれで」

えっ執事さん戻っちゃうの?あの広い通路を一人で歩かないと行けないの?行っちゃったよ…





主人公のノリがウザい?そんな貴方には80年代ディスコミュージックをおすすめします。

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