日常は崩れさり少年はあの日を想う

雨月和海@アイコン描いて

目を、覚ました。
ざわめき。
車の音。
雑踏。
世界は少女を無視する。
世間は気にしない。
────これだから人間は、

「面白い」
少女は手をあげた。

瞬間、時が止まる。
すべてが、灰色になる。

「月の魔女の名は伊達ではないのだよ」


────さあ、聞かせてくれ。


「悲鳴を、絶叫の和音を...っ!」

次の瞬間、世界は崩壊した。
#
「...夢?」

少年は起き上がると、うーんと伸びた。
──の、割にはかなりリアルな夢だったんだけどね。
ささっと身繕いをし、キッチンへ向かう。
1DKのアパートの1室。
少年は卵とハムを取り出すと、火をつけ、油を敷いた。

「...さて、今日はハムエッグだ」

少年は鼻歌混じりに調理を始めた。
まだ、平和だ。
まだ、日常だ。
でも、平和は、日常はすぐに崩れる。
正夢は、始まったばかりだ。


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