現代転生で運極振りするとこうなります

蛇に足

12.クリスマスパーティー中編







隆治をリビングに案内して、俺と佳澄と隆治と三人で世間話を暫くしているとまたまたインターホンが鳴ったので、玄関に向かってみるとそこには男子二人と女子3人が居た。


男子の方は俺が呼んだ友達で、女子の方は佳澄の呼んだ友達たけどその中にも俺と知り合いの人物が居た。


「こんばんは。久し振りだね!新嶋くん。」


そう言ってくるのは男子の割には低身長でそれでいてイケメンのためそこそこ女子に人気のある高藤京也たかとうきょうや


「新嶋がクリスマスパーティー誘ってくれるなんて初めてだな。何かあったのか?」


そう言ったもう一人の男子は俺よりも十センチほど背が高く、かなり大人っぽい雰囲気の男子で名前を飯綱弦志いいづなけんしという。


その他、俺と知り合いの女子一人は名前を中島美代なかじまみよと言い、清楚系のクールな美人だ。


ほかの女子二人は初対面で、ショートカットで小動物系の可愛らしい人が八上鶫やがみつぐみ
高身長でいかにも体育会系のスポーツ女子が樫尾結愛かしおゆめ


これで俺たちも合わせて合計で8人。残すはあと二人になった。


そこからはまた皆をリビングに案内して、今日初めて会った女の子二人とは友達になった。折角だからその二人とライン登録した。


「それにしても本当に凄いですね。まさか佳澄ちゃんの家がこんなに大きいなんて思いませんでしたよ。」


と、驚きを顕にしているのは樫尾結愛。


まあ、俺も初めて見たときは驚いたから妥当な反応かなぁと思う。でも多分このリビングの装飾に一番驚いているんだと思う。だって、どんなクリスマスパーティーだってここまで嗜好を凝らした装飾なんて見たことないし。佳澄の気合いの入りようが良く窺える。


「いやぁ、俺もね。流石にこの装飾は来たときにとても驚いたよ。それに、佳澄から許可貰ってるから話すけど、佳澄って佐山財閥のご令嬢なんだよねぇ。」


「えぇっ!?そうだったんですか!?道理で······新嶋くん、良く佳澄ちゃんと付き合えましたね。馴れ初めを聞かせてもらっても?」


「ああうん。別にいいよ。と、言っても俺が佳澄を食事に誘ってそのままの勢いで告白した感じになるかな。で、佳澄とは両思いだったからそのまま付き合ってるって訳よ。」


「うわぁー、両思いですかぁ!良いですね、そういうのって。私もそんな両思いだったらいいんですけどねぇ。」


「だったらって。もしかして樫尾って好きな人居るの?」


「何で分かったんですか!?って、あぁっ!私としたことが失言してしまいました!!·······えぇ、その通り私には好きな人が居ますよ。詳しくは教えられませんが。」


「へぇ。彼からの告白待ち?」


「いえ、そういうわけでは無いんですが·······このまま私から行こうか迷ってるんですよ。」


「うーん。俺からじゃそんないいアドバイス出来ないけど、迷ってるんなら思いきって言ってしまうのも一つの手段だとは思うよ。告白しようか迷ってて、結局機会を逃したら元も子もないからね。だから俺は佳澄を食事に誘ったときに勢いで告白したんだよ。で、それが実って今になってるの。」


「確かにそれもそうですね。ありがとうございます。」


「いやいや。こっちも大した助けになれなくてごめんね。」


「いえ、そんなことありませんよ。今ので大分吹っ切れましたし。私から言ってみることにします。それで、ダメだったらそれまでですからね。まあ、諦めないかも知れませんけど。」


と、はにかみながらそう決意をあらわにしていた。中々決断力の高い人のようだ。こういう告白って日本人は苦手だよねぇ。言いたいことを言えないのが日本人の悪いサガだから仕方がないのかと言えばそうなるのか。結局は個人の意識だと思うけどなぁ。逆にうじうじしてるとチャンスを逃すことだってあるからねぇ。俺ならもう当たって砕けろだね。


「ははは。そりゃぁいいですね。」


「まあ、何事も挑戦ですよ。」


と、そんな感じで樫尾と暫く恋愛とかに関してそう語り合っているとまたインターホンが鳴った。


最後は男女二人で来たようだった。


男子の方は佐倉栄治さくらえいじ。彼は実は俺の中学時代からの親友で高校、大学と同じ所に進学している。


一方女子の方は初対面で、これまた美人所であった。て言うかこの場には美男美女しか居ない気がする。どうしてこうも俺たちの交遊関係には見た目麗しい人ばかり集まるのか。
名前は河嶋百華かわしまももかという。


これまた二人をリビングに案内したら案の定装飾に驚いていたが。ここに来た全員が装飾に驚いているのはそれだけその装飾が凄いのだろう。(実際凄いとしか言いようがない)


「河嶋は俺のこと知ってるのか?」


「はい!勿論です!新嶋くんと言えば兎に角男なのに女の子より可愛いって学内でとても有名ですから!知らない人なんて居ないんじゃないですか!?」


「いやぁ、それはどうなんだろうねぇ·······」


いやいやいや!!?何?俺そんな風に知れ渡ってたの!?女の子よりも可愛いって·······否定できないところが辛い。


別にこの容姿を恨んではいない。寧ろ自慢できる。ただ、そういう広まり方は予想外と言うか不本意と言うか·····兎に角俺としてはなんとも言えない微妙な広まり方をしてくれたものだと思う。


今でもたまに町中でナンパされることもしばしばあるので、その度にそのナンパしてきた男に『俺、男ですよ。』って言うのがどれだけ辛いか······


それを伝えたあとの男の顔が大体青く染まってるのは良くわからないが。


と、河嶋ともラインを登録して暫く皆で談笑を続けていると使用人さんから夕食の準備が完了したとリビングに伝えに来てくれた。
ので、そのまま使用人さんの後を着いていき向かった先のダイニングには丁度十席並べられた椅子に、その大きなテーブルの上にはところ狭しと豪華な夕食が並べられていた。





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