命集めの乱闘〈コスモコレクト・ロワイアル〉 外伝 ″Deep World,,
プロローグ Episode Code ー星島ー
涼しい。
しばらくは熱帯夜が続くと言っていたが今日は例外らしい。顔に吹きつける風を感じながらそんなことを考えてしまった。こんな状況でもこんなことを考えることができる自分ののんきさに彼は呆れながら夜の街を駆けていた。
状況とは簡単に言えば家出。ただしスケールが大きい、なんなら逃げる手段も普通とは違いすぎるものだ。
現在彼は道を歩いているわけでも自転車に乗っているわけでもない。お金どころかハンカチ一枚も持っていないため公共移動手段も使えない。
ならどうしているのか。
答えは簡単。
連なるビルの屋上から屋上へとただ飛び移るだけ。
とっても簡単。ただしそれは彼がそういう街の住民だから。
※※※
世界には魔法を使える妖族、武術に優れた武族、2つの種族のハーフ妖武族の3つの種族がいて戦争をしていた。それが終わったのが50年程前。
そして現在少年がいるのは10年前にできた人口島。
島を造り島の全てを管理する団体「星守会」がとある願いを込めてつけた「星島」という名前を持っているが現在若者たちの要望で「星守の園」という名前の方が有名になりつつある、そんな島だった。
星守会は教育機関。この島には色々な年齢の人々がいる。だが教育機関ゆえその多くは学生。
ただし通常の勉学だけでなく3つの種族の得意分野である魔法、武術の授業。
さらに妖武族の一部に芽生えた新たな力、通称「異能力」の成長と調整もしている。
ところでなぜ戦争が終わったのに子どもたちに戦う力の教育を行っているのか。
それは戦争が終わってから5年程たった頃。当時妖族と妖武族の子どもたちが誤った魔法の使い方をして負傷する事故が増えていた。
その頃新しい国のあり方を模索していた各国の政府もなんとなく自国の方針が決まり落ち着いてきたところだったこともあり「第1回世界会議」という名で後に語り継がれる会議にてこの問題の対処についても話し合われた。
それにより世界共通、各国で妖族と妖武族の教育機関を作ることが義務付けられた。
とりあえずは問題は解決した。しかしこれが新たな問題を生んだのだ。
いわゆる  ″不平等,,  である。武族の人々が不平等を訴えたのだ。
この子たちだって力が有り余っていて、いつ暴走するかわからない。それも危険だろう。
そんな彼らの主張によって武族の教育機関を作ったはいいが、戦争が終わったのになぜ子どもたちは種族ごとにわけられているんだと言い出すものがでてきてさあ大変。
結局「第2回世界会議」で全種族対応の教育機関をはじめとした3つの種族が平等に生きられる世界を作るための多くのことが決められたのだった。
しばらくは熱帯夜が続くと言っていたが今日は例外らしい。顔に吹きつける風を感じながらそんなことを考えてしまった。こんな状況でもこんなことを考えることができる自分ののんきさに彼は呆れながら夜の街を駆けていた。
状況とは簡単に言えば家出。ただしスケールが大きい、なんなら逃げる手段も普通とは違いすぎるものだ。
現在彼は道を歩いているわけでも自転車に乗っているわけでもない。お金どころかハンカチ一枚も持っていないため公共移動手段も使えない。
ならどうしているのか。
答えは簡単。
連なるビルの屋上から屋上へとただ飛び移るだけ。
とっても簡単。ただしそれは彼がそういう街の住民だから。
※※※
世界には魔法を使える妖族、武術に優れた武族、2つの種族のハーフ妖武族の3つの種族がいて戦争をしていた。それが終わったのが50年程前。
そして現在少年がいるのは10年前にできた人口島。
島を造り島の全てを管理する団体「星守会」がとある願いを込めてつけた「星島」という名前を持っているが現在若者たちの要望で「星守の園」という名前の方が有名になりつつある、そんな島だった。
星守会は教育機関。この島には色々な年齢の人々がいる。だが教育機関ゆえその多くは学生。
ただし通常の勉学だけでなく3つの種族の得意分野である魔法、武術の授業。
さらに妖武族の一部に芽生えた新たな力、通称「異能力」の成長と調整もしている。
ところでなぜ戦争が終わったのに子どもたちに戦う力の教育を行っているのか。
それは戦争が終わってから5年程たった頃。当時妖族と妖武族の子どもたちが誤った魔法の使い方をして負傷する事故が増えていた。
その頃新しい国のあり方を模索していた各国の政府もなんとなく自国の方針が決まり落ち着いてきたところだったこともあり「第1回世界会議」という名で後に語り継がれる会議にてこの問題の対処についても話し合われた。
それにより世界共通、各国で妖族と妖武族の教育機関を作ることが義務付けられた。
とりあえずは問題は解決した。しかしこれが新たな問題を生んだのだ。
いわゆる  ″不平等,,  である。武族の人々が不平等を訴えたのだ。
この子たちだって力が有り余っていて、いつ暴走するかわからない。それも危険だろう。
そんな彼らの主張によって武族の教育機関を作ったはいいが、戦争が終わったのになぜ子どもたちは種族ごとにわけられているんだと言い出すものがでてきてさあ大変。
結局「第2回世界会議」で全種族対応の教育機関をはじめとした3つの種族が平等に生きられる世界を作るための多くのことが決められたのだった。
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