言葉の欠片

一榮 めぐみ

手紙

手紙を書く。
何を書こう。


見えない手紙。


文字では、
伝わらないからね


紹介状と、手紙と、
必要なものを揃えないと。


それからあとは
なんだっけ


そう、時計。
キラキラした、石のついた腕時計。


あとは、何がいい?
靴も、カバンも?
あと、写真も。


悲しいけど、悲しいけれど、
嬉しいことなんだよね。


知ってる。


僕も、同じ気持ちだ。


少しだけ、共感できたね


時々でいいから、僕に教えてほしいな。


そっちは、どんな感じ?
もう、苦しくない?


残された者は
残された者らしく


笑顔で見送りたい。


でも、僕はたくさん泣くだろうな。
毎日、毎日、泣くかもしれない。


それでも、僕は僕の役目を果たそう。


ヤクソク。

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