世界から拒絶された能力者

タンク

状況整理

あの後寝て、起きた僕は取り敢えず、今の状況を詳しく考えることにした。

朱(えーと、確か今の僕の名前はシェルだったな。間違えても朱と間違わないようにしないと。で、今の状況を整理してみよう。)

簡潔に
 
・精神的には、知識や頭の理解力などは前世だけど、言動や心は今世に引っ張られているようだ。
・また、記憶の欠陥は見当たらない
・身体能力は4歳時レベル
・家族構成は当主の父さんが一人、父さんの正妻が一人、側室の実母が一人、それに正妻の子供三人がいて、子供は男二人女一人、その他メイドなどと言った感じだ。
・今の自分の位置付けとしては父さんと母さんとは仲が良いものの他の正妻やその子供達と仲が悪い感じだ。

さて、大体のことがわかった所で遠くの方からどたばたと走ってくるような音が聞こえてきた。

カーラ「はあ、はあ、だ、大丈夫だったのシェル」
シェル「大丈夫だから、お母さま。そんな扉壊す勢いで来なくても」
カーラ「慌てるわよ。貴方は私のたった一人の息子だもの。むしろ慌てない方がおかしいわ」

まあ、こんな感じで自分の子供のことをしっかりと考えてくれる良い母さんだ。

シェル「?そういえば、お父様は?」
カーラ「ああ、今は仕事に追われていてこっちに来れないみたいね。」
シェル「そうなの、残念だね」

ちなみに家族の名前は、
父さん〈サルバ〉38歳
母さん〈カーラ〉22歳
正妻〈フール〉 32歳
子供長男〈シュール〉10歳
  次男〈マルク〉 7歳 
  長女〈マヤ〉8歳
  自分〈シェル〉4歳
と、言った感じだ。

カーラ「さて、お腹空いたでしょ。待っててね。今ご飯持ってきてあげる」

母さんは部屋の外へ出ていった。
普通は料理などはメイドがやってくれるのだがメイドとは仲が悪くやってくれないのだ。

・・・というのはあるもの達の前だけで実際は母さんとメイド達は仲が良く、よく料理とかで盛り上がっているとこを目撃している。
では、何故そんなことになっているかと言うと正妻が嫌がらせでメイド達に世話をするな、仲良くもするなと言っているのだ。
この家族のなかで誰からも嫌われているのは正妻と子供達だけである。

まあ、正妻の方がそんなことを言ってくれたお陰で自分は母さんの手料理を食べることが出来ているのだが。




 

それから数十分後
カーラ「出来たわよー、さあ沢山お食べ」
母さんが持ってきたのは山盛りのチャーハンだった。
シェル「うん!ありがとう!美味しそう。頂きます!」

母さんは最初は料理が下手だったが、メイド達に教えてもらい最近ではそこらの店で出せるレベルまで上がっている気がする。

そうして食べ終えた後、僕はソファーに寝転びうとうとし始めた。
カーラ「あら、お腹いっぱいになって、眠くなっちゃったのかな。ふふふ、おやすみ」

母さんのそんな言葉を聞きながらまた、僕は眠りについたのだった

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