世界から拒絶された能力者

タンク

手紙 三年後

私が連れ去られて三年が経過した。
今は東京にある病院に勤務している。
未だに両親の行方は不明だがきっと無事だろう。
さて、この三年間で自分がどう変わったのか軽く振り返ってみよう。
まず、分かっていることは能力は治療の他に想像したものを創造出来ると言うことだ。
また能力使用には多大なエネルギーを消費するが、実は知識と言う点でそのエネルギーを少なくすることが出来ることが判明した。

これが分かってからは勉強に取り組み、今では人体のほとんどを記憶することが出来ている。お陰で食事一食分のエネルギーしか使用せずに使えるようになった。

ただ、問題点が一つ。
今自分は治療しか出来ない奴だと思われているからそこまで厳しい監視はされていないがものを創造出来るとしったらおそらく軍事的に利用しようとしてくるだろう。

だが、そろそろ限界かもしれない。現在自分が担当している方は国の重鎮などの偉い人ばかりだが医療技術が進み私の出番がほとんど無くなってきた。そのためもう少し医療技術が進んだら私は完全に要らない存在となり、研究材料にされる危険性がある。
だから、一刻もここから離れたいのだがやはり両親が心配になりその一歩が踏み出せないでいた。

現在は秘密裏に能力の研究を行い両親を探す手がかりを見つけようとしている。

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