ママは乙女!

オンスタイン

2話 小さな天使

涼しい春が終わりだんだん蒸し暑くなってきた蒼海市
「暑い〜溶ける〜」
聖フレイヤ学園の学園長室では暑さで溶けそうになっている少女?がいた
「いやーお腹に子供がいるのに仕事とはテレサちゃんはまさに厳しい現代社会を生きる社畜の鏡だよー!艦長は感動で涙が出そうだよ〜」
「それ皮肉のつもりかしら?仕方ないでしょ?私以外にやる人…」
言葉の途中で一瞬艦長を見たがすぐ言葉を続けた
「…いないんだから」
「…ごめんねテレサちゃんさすがに手伝ってあげたいけど腕が言うこと聞かなくて」
「いいわよ別に腕折れてるんでしょ?来てくれてるだけで十分よ」
そう言ってやらないとこの男は泣き出してしまいそうだから…
「まあそれでもお腹に子供がいるのにあなたの面倒を見なきゃいけないのは正直しんどいわ〜」
ちょっと意地悪気味に言ってみるが
「ごめんね…本当に…ごめん…ごめんね〜!!」
なんと泣き出してしまった…泣かせる気はなかったのだが…
「あ〜もう!うるさいわね!別にいいって言ってるでしょパパなんだからしっかりしなさいよこの泣き虫!」
そう言うと艦…パパはすぐに泣きやんで私をジロジロ見てきた
「テレサちゃんはママになれるの?」
そう言って頭にぽんと手を置かれた
「もう1本折られたいのかしら?」
艦長は笑ったまま手を引っ込めた
「テレサちゃんの遺伝子が入ってるんだからきっと天使みたいな子が産まれてくるんだろうね〜!早く舐めまわしたいなー!」
「お父さんになる人の台詞とは思えないわね…」
本当にこの男が一児の親になると思うと少し寒気がする…
「きっと元気な子だよまだ男の子か女の子か分からないけどどちらにせよ可愛い事は間違いないよ」
「ええ、そうね間違ってもあなたに似て欲しくないわねー」
「まあ俺みたいなイケメンに産まれてきてしまったらモテすぎてテレサちゃんが焼きもち焼いちゃうもんね〜でも大丈夫!俺が構ってあげるから!」
「余計なお世話よ!」

2週間後、2人の間に元気で可愛い女の子が産まれた
艦長は女の子だー!と大騒ぎだったけれど私は笑って見ているだけだった

この子の名前は「シトラ」天使のような可愛い子

コメント

コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品