冬の稲妻
035★ 友情以上恋愛未満?
まっ…これだけでも、十分楽しいし……雅美のことだ、あまり気にはしまい。
そのうち、口でやってくれるようになるかもしんねぇーし。
………ふふ、楽しいかもしんねぇ。
ああ…俺って、楽しいやつだったんだな。
うん、人生、こんなもんだよな。
内心を綺麗に隠して、秀人は雅美にキスの雨を降らせて言う。
「うーん、いい顔してるぜ
雅美…楽しいか?」
「うん、楽しいよ、秀人君
僕、秀人君のこと
大好きだから」
雅美の言葉に、すかさず秀人は甘く返す。
「うん、俺も
お前のことが
一番好きだぞ」
「うーん、秀人君たら
気色悪いのに
気持ち良い」
言葉を上手く選べない雅美は、思ったことを素直に口に出すのだった。
はたから見たら、甘々な?カップルの会話と似たり寄ったりの言葉を言い合っている二人だが…………。
雅美には、恋愛感情なんてモノは………あるのかな?……たぶん?程度しかない。
もしかしたら、友情以上恋愛未満……程度の感情が、あるのかも………。
雅美は、自覚症状が無い状態?かもしれない。
それでも、自分の感情に薄々気付き始めている秀人は、雅美に甘く話しかけ優しく愛撫の手を滑らせる。
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