冬の稲妻
018★ちょっとした悪戯心から………
「あぁ、気持ち良い
ふわふわする」
秀人の口付けを受けた雅美は、幸せそうに笑って秀人に縋りつく。
そんな雅美を、秀人は優しく抱き締める。
さぁ、これで寝れる筈だな。
そう思って、秀人は眠ろうとする。
が、しつこく鳴るカミナリのお陰で、雅美はすぐに正気に戻ってしまい、カミナリ怖さに秀人の口付けをねだる。
「ねぇー、秀人君
キスしてぇー
キスしてぇー……
ふぇ~ん…秀人君…
ふわふわないと
僕、怖い」
「ったく、仕様がねぇーな」
秀人は口では文句を言いながらも、雅美に口付けを軽く繰り返す。
雅美は秀人の首に腕をからめて、可愛らしくおねだりを何度もする。
「秀人君、寝ちゃ…いや
もっとぉ~………」
秀人は軽く口付けていたが、雅美のおねだりに、つい舌をからめてしまう。
おいおい、ディープキスだぞ、これ
………大丈夫かな?
「なぁに? 今のぉ」
雅美は口付けの名残で、ぼうっとした表情で聞く。
秀人は、そんな雅美に極当たり前の事だという顔で答える。
「ディープキスだ」
「うーん、これが
ディープキスってのか
ふーん」
雅美が唇を触って感心しているので、秀人はお茶目心で感想を尋ねる。
「どんな、感じがしたんだ
うん?」
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