冬の稲妻

ブラックベリィ

014★トラウマ


 そりゃそうだな、小学生が必死で自分のトラウマを克服しようとしてるんだからな。

 誉める事はあっても、注意する事は出来ないだろうなぁ。

 頭の中で、秀人は、ぼんやりとそう思う。

 黙って話しを聞きながら頷く秀人を感じながら、雅美は話し続ける。

 「でね………

  『そんな、お前
   炎が怖いからって

   ケダモンじゃないって
   大丈夫だから』

  って、先生が言ってる
  そばからライターつけて………

  『キャー…怖い』

  ってやってたの

  それにね、先生が
  溜め息付きながら言うの

  『トラウマになったなぁー…
   …お前も………

  ちなみにお前だけだぞ
  炎が怖いになったのは

  他の人間は、全部
  カミナリが怖いに
  なったからな

  先生も、はっきり言って……』

  って、言ってる最中に
  カミナリがガラガラって
  鳴ったりして、先生も

  『キャーッ』って………

  うん、お陰で僕のクラス
  とってもまとまりが
  良かったんだ…うん」

 雅美は、ある意味においては楽しかった、小学校時代を思い出してか、ニコニコ笑っていた。

 勿論、現在進行形で外では雷雲が渦巻き、ゴロゴロしていることは言うまでも無いが、この時、雅美は綺麗に忘れていた。





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