BEST・TRUMP
初めてクエスト
俺たちは、クラムが目覚めたという報告を受け、今クラムが運ばれているという医療所に立ち寄ることにした。
俺はゆっくりと、医療所の一つである部屋のドアを開く。
そこには、やはりあいつの姿があった。
「おぉ、トウヤではないか! 元気にしておるか?」
そう元気そうに声をあげるのは、身体中傷だらけのクラムだった。
「お前はいつでも元気そうだな。クラム」
俺がそう返すと、アイリスが先に質問した。
「ねぇ、何があったの? ひどい重症だったって、ガリヴァーから聞いたんだけど」
「あぁ、それはな…………」
俺たちはクラムから、戦闘に入るまでの経緯を全て聞いた。
成る程な。
俺はクラムの頭をぐっと掴んだ。
「い、痛いではないか!」
そういうクラムを無視し、顔を近づけた。
「聞いてると、俺達には内緒だっただけで、あの時からつけられてたってことに聞こえるんだが?」
「う、うぐっ!」
やはり図星か。俺はそれが分かると簡単にクラムから手を離した。
クラムは痛そうに頭を掻いたが、そんなの無視に言ってやった。
「俺達はもう仲間だ。勝手に死んでもらったらこっちが困る」
そう言うと、クラムはニッと笑った。
「あぁ、これからもよろしく頼む!」
そう言ってクラムは拳を俺の方へ伸ばした。
俺もそれに答え、拳を合わせる。
これが友達になんだなって、今まであまり感じたことのなかった感情に動揺しつつも、なんだか嬉しいような自分が、俺の中にいた。
そしてその部屋の外では、ガミアもクラムの見舞いに来ていたようで、俺達の会話を盗み聞きされていた。
「センバシラ……コータロー………」
その言葉に何かを感じたガミアは、その部屋を後にした。
俺達は忘れかけていたガミアとの約束を果たしに、ギルドへと向かった。
中を見渡すと、ガミアの姿はそこにいなかった。
「え、ガミアいないの? 折角卵も持ってきたのに……」
アイリスは悲しそうに呟いた。
なんだかいつでもいるような気がしていたが、いないときにはいないんだなって分かった。
まぁ当然なのだが。
「普通そうですよ。いないときはいません」
そうレオが正論を述べた。
「でもなんだから、一つくらいやってみない?」
アイリスが俺の顔を覗き込んだ。
確かに、やってみる分にはいいかもしれない。だが、ガミアと入れ違うというのも……………。
「では、私がご報告させて頂けますか?」
後ろから知らない声が聞こえ、俺はさっと距離を取るが、その人はこのギルドの受付のようだった。
「ギルドは伝達、郵便の役目も請け負っておりますので、ご報告はお任せください」
そうニコニコしながら言った。
俺は結局、その人に連絡を任せることにした。
「では、お願いします」
俺がそう伝える頃には、二人はもうクエスターに向かっていた。
二人に近づくと、二人は揃って一枚の紙に指を指した。
「「これよくない」ですか!?」
その二人が指差した紙にはこう書いてあった。
クエスト内容:ファイアーゴーレムの欠片(10個)の回収
達成報酬:百万ガル
確かに、素晴らしい内容だ。
だが、なんだか裏があるようにも感じた。
それでも俺達は達成報酬に惹かれ、このクエストを受けることにした。
俺はゆっくりと、医療所の一つである部屋のドアを開く。
そこには、やはりあいつの姿があった。
「おぉ、トウヤではないか! 元気にしておるか?」
そう元気そうに声をあげるのは、身体中傷だらけのクラムだった。
「お前はいつでも元気そうだな。クラム」
俺がそう返すと、アイリスが先に質問した。
「ねぇ、何があったの? ひどい重症だったって、ガリヴァーから聞いたんだけど」
「あぁ、それはな…………」
俺たちはクラムから、戦闘に入るまでの経緯を全て聞いた。
成る程な。
俺はクラムの頭をぐっと掴んだ。
「い、痛いではないか!」
そういうクラムを無視し、顔を近づけた。
「聞いてると、俺達には内緒だっただけで、あの時からつけられてたってことに聞こえるんだが?」
「う、うぐっ!」
やはり図星か。俺はそれが分かると簡単にクラムから手を離した。
クラムは痛そうに頭を掻いたが、そんなの無視に言ってやった。
「俺達はもう仲間だ。勝手に死んでもらったらこっちが困る」
そう言うと、クラムはニッと笑った。
「あぁ、これからもよろしく頼む!」
そう言ってクラムは拳を俺の方へ伸ばした。
俺もそれに答え、拳を合わせる。
これが友達になんだなって、今まであまり感じたことのなかった感情に動揺しつつも、なんだか嬉しいような自分が、俺の中にいた。
そしてその部屋の外では、ガミアもクラムの見舞いに来ていたようで、俺達の会話を盗み聞きされていた。
「センバシラ……コータロー………」
その言葉に何かを感じたガミアは、その部屋を後にした。
俺達は忘れかけていたガミアとの約束を果たしに、ギルドへと向かった。
中を見渡すと、ガミアの姿はそこにいなかった。
「え、ガミアいないの? 折角卵も持ってきたのに……」
アイリスは悲しそうに呟いた。
なんだかいつでもいるような気がしていたが、いないときにはいないんだなって分かった。
まぁ当然なのだが。
「普通そうですよ。いないときはいません」
そうレオが正論を述べた。
「でもなんだから、一つくらいやってみない?」
アイリスが俺の顔を覗き込んだ。
確かに、やってみる分にはいいかもしれない。だが、ガミアと入れ違うというのも……………。
「では、私がご報告させて頂けますか?」
後ろから知らない声が聞こえ、俺はさっと距離を取るが、その人はこのギルドの受付のようだった。
「ギルドは伝達、郵便の役目も請け負っておりますので、ご報告はお任せください」
そうニコニコしながら言った。
俺は結局、その人に連絡を任せることにした。
「では、お願いします」
俺がそう伝える頃には、二人はもうクエスターに向かっていた。
二人に近づくと、二人は揃って一枚の紙に指を指した。
「「これよくない」ですか!?」
その二人が指差した紙にはこう書いてあった。
クエスト内容:ファイアーゴーレムの欠片(10個)の回収
達成報酬:百万ガル
確かに、素晴らしい内容だ。
だが、なんだか裏があるようにも感じた。
それでも俺達は達成報酬に惹かれ、このクエストを受けることにした。
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