異世界に行ったら国が衰退していたので、不動産屋をしていた経歴を生かしてエルフの王女と国を立て直す。
第107話お母さん! これが50/50だ!
「ちょっと、花島どういう事?」
ヴァニアルが代表して問いを投げかけてくるが事情を知らない数名はヴァ二アルと同じように髭婆さんの発言が気になるようだ。
「うん。そうだけども」
「... ...救世主様」
誰かがそう呟く。
「え?」
「あ、いや、何でも... ...」
「信じるのか?」
俺はそこが一番気になった。
シルフもそうだったけど、みんな、結構信じてくれる。
まぁ、ラクだからいいけど。
「花島は嘘をつくような人ではないし、それにこの国を作った人は異世界から来たという伝説があるんだ」
「伝説?」
「ヴァニアル・クック。僕の遠い祖先でもあり、歴史上最高の魔術師かつ魔具職人は異世界から来たと言われているんだ」
またそいつの名前か。
異世界から来たやつ結構多くね?
シルフも小さい頃に会ったっていうし。
「そっかー」
返す言葉が見つからずに適当に返してしまった。
反省。
「あ、それで、俺、辛くなったら元の世界に戻りたいんだけど帰る方法ある? それと、母ちゃん心配してる?」
ヒゲ婆さんに質問。
婆さんはノータイムで。
「帰る方法は知らん。お前の母ちゃんは元気でピンピンしてて、今、お前を探して森にいるぞ」
「森!? なんで!?」
「それは分からん。言い忘れたが私は世の中の半分の事しか分からん。そういう力だ。ぶほほほ!」
全く... ...。
このオカマは使えるのか使えないのか分からんな。
それよりも母ちゃんが心配だ。
まさか、森で自殺とか... ...。
「大丈夫さ。お前の母ちゃんは死なんよ。お前の母ちゃんは強い。それは分かる」
「... ...ヒゲ婆さん」
見つめ合う俺とヒゲ婆さん。
世の中がこういう爺さん婆さんだらけなら年金を納める若者も増えるんだろうな... ...。
とシミジミ世相を斬ってみた。
「で、そんなのどうでもいいけど、早くヴァニアルを元に戻しなさい」
どうでもいいって... ...。
シルフは俺の肩を掴み、ずいっと押しのけて本題に入る。
「出来ない事もない」
「じゃあ、それを教えなさい」
「... ...嬢ちゃんはそれでいいのかい?」
髭婆さんは改めてヴァ二アルに確認。
「ええ。大丈夫です」
若干、女の子の体に名残惜しい感じもしたがヴァ二アルは男の子の体に戻ることを了承。
そして、髭婆さんは桐ダンスのような年季の入った箪笥の戸棚から紙に包まれた紫色の玉を取り出してヴァ二アルに渡す。
「こいつは何の変哲もないただの玉だ。私が「男に戻る」と念じるからそれを信じてこれを飲め」
「それ、玉を飲む必要あるのか?」
「雰囲気。雰囲気。ムードは大事だからねー。ぶほほほ!」
本当にこの婆さん大丈夫かよ... ...。
疑心暗鬼になりながらもヴァ二アルは差し出されたものを飲み込む。
「... ...何も変わらないぞ」
ヴァ二アルの姿は何も変わらない。
全身を光に包まれたり、そんな神秘的な様子もないのだ。
「いや、変わっとるで。ほれ」
ヒゲ婆さんは俺の手を掴み、ヴァニアルの股間に触れさせる。
「... ...あれ?」
「ひゃん!」
何やら懐かしい感触が感じられ、恥じらい顔を見せるヴァニアル。
これはひょっとしてひょっとするかもしれない。
「婆さん... ...。これって」
「そう! これで50/50だ!」
ヒゲ婆さんは決めゼリフと共に腕をクロスし、バッテンを作りポージング。
状況を察したシルフは腕組みをしながら。
「トイレに行くときは男子用と女子用どっちに行くのかしら?」
と案外冷静。
まぁ、他人事ですからね。
「私は女子用よ。心は乙女だから! ぶほほほ!」
「うーん。僕はどっちに入ればいいのかな? その時の気分?」
受け入れるのはやっ!
一回、性別変わると人間強いのな!
これで王戦に参加できるのかは不明だが行ってみるしかない。
とりあえず、今日は遅いのでこの村で一泊する事にした。
          
ヴァニアルが代表して問いを投げかけてくるが事情を知らない数名はヴァ二アルと同じように髭婆さんの発言が気になるようだ。
「うん。そうだけども」
「... ...救世主様」
誰かがそう呟く。
「え?」
「あ、いや、何でも... ...」
「信じるのか?」
俺はそこが一番気になった。
シルフもそうだったけど、みんな、結構信じてくれる。
まぁ、ラクだからいいけど。
「花島は嘘をつくような人ではないし、それにこの国を作った人は異世界から来たという伝説があるんだ」
「伝説?」
「ヴァニアル・クック。僕の遠い祖先でもあり、歴史上最高の魔術師かつ魔具職人は異世界から来たと言われているんだ」
またそいつの名前か。
異世界から来たやつ結構多くね?
シルフも小さい頃に会ったっていうし。
「そっかー」
返す言葉が見つからずに適当に返してしまった。
反省。
「あ、それで、俺、辛くなったら元の世界に戻りたいんだけど帰る方法ある? それと、母ちゃん心配してる?」
ヒゲ婆さんに質問。
婆さんはノータイムで。
「帰る方法は知らん。お前の母ちゃんは元気でピンピンしてて、今、お前を探して森にいるぞ」
「森!? なんで!?」
「それは分からん。言い忘れたが私は世の中の半分の事しか分からん。そういう力だ。ぶほほほ!」
全く... ...。
このオカマは使えるのか使えないのか分からんな。
それよりも母ちゃんが心配だ。
まさか、森で自殺とか... ...。
「大丈夫さ。お前の母ちゃんは死なんよ。お前の母ちゃんは強い。それは分かる」
「... ...ヒゲ婆さん」
見つめ合う俺とヒゲ婆さん。
世の中がこういう爺さん婆さんだらけなら年金を納める若者も増えるんだろうな... ...。
とシミジミ世相を斬ってみた。
「で、そんなのどうでもいいけど、早くヴァニアルを元に戻しなさい」
どうでもいいって... ...。
シルフは俺の肩を掴み、ずいっと押しのけて本題に入る。
「出来ない事もない」
「じゃあ、それを教えなさい」
「... ...嬢ちゃんはそれでいいのかい?」
髭婆さんは改めてヴァ二アルに確認。
「ええ。大丈夫です」
若干、女の子の体に名残惜しい感じもしたがヴァ二アルは男の子の体に戻ることを了承。
そして、髭婆さんは桐ダンスのような年季の入った箪笥の戸棚から紙に包まれた紫色の玉を取り出してヴァ二アルに渡す。
「こいつは何の変哲もないただの玉だ。私が「男に戻る」と念じるからそれを信じてこれを飲め」
「それ、玉を飲む必要あるのか?」
「雰囲気。雰囲気。ムードは大事だからねー。ぶほほほ!」
本当にこの婆さん大丈夫かよ... ...。
疑心暗鬼になりながらもヴァ二アルは差し出されたものを飲み込む。
「... ...何も変わらないぞ」
ヴァ二アルの姿は何も変わらない。
全身を光に包まれたり、そんな神秘的な様子もないのだ。
「いや、変わっとるで。ほれ」
ヒゲ婆さんは俺の手を掴み、ヴァニアルの股間に触れさせる。
「... ...あれ?」
「ひゃん!」
何やら懐かしい感触が感じられ、恥じらい顔を見せるヴァニアル。
これはひょっとしてひょっとするかもしれない。
「婆さん... ...。これって」
「そう! これで50/50だ!」
ヒゲ婆さんは決めゼリフと共に腕をクロスし、バッテンを作りポージング。
状況を察したシルフは腕組みをしながら。
「トイレに行くときは男子用と女子用どっちに行くのかしら?」
と案外冷静。
まぁ、他人事ですからね。
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「うーん。僕はどっちに入ればいいのかな? その時の気分?」
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