俺がこの世に生まれた意味
魔法講座
アースカティア、ララ、レレ、マイヤの四人はルフタの一人部屋を出た後、早急にクエストに向けたアイテムの準備を終わらせた。
回復薬、解除薬、マッピングのための紙などなど、あとはそれらを入れるパックパックも冒険に必要なものは滞りなく揃えた。
食料は、魔窟内で変わるが、ある程度確保できるらしいので、今は全くない。
そして今ここはどこだろう、そう、ギルド本部内の図書館だ。
三人はマイヤ先生による魔法講座を受けていた。
「魔法とは術式を組み立てることによって完成し、その組み立て方や構造によって技の種類も強度も大きく異なります。これぐらい、魔法を使えるのなら知っていて当然ですよね。...当然ですよね?」
マイヤは魔法について丁寧に説明したが、三人にとっては余計なことだろうと思っていた。
三人ともユパとの測定の時も、当然のように魔法を扱っていた。しかもなかなかに強力なのを。
なのに何だ、この顔は、三人が三人とも、口をぽかんと開けて呆然としている。
まるでこんなの初めて聞きましたとでも言いたげな顔だ。
マイヤは思わず当然だと言うことを聞き直してしまった。
「は、初めて知った。魔法って結構難しいものなんだ。」
「し、知らなかったの?でも、三人ともユナン様との対決の時に魔法使ってたよね?炎とか水とか光とか、あれはどうやって使ってたの?」
「え、あれは昔、通りすがりの旅人に教えてもらったものかしら。」
「それよりも私たちのあれって魔法だったんだね。」
そりゃそうだろ、どっからどう見たってあれは魔法だ。
知らずに使っていたのか、この三人は。
普通気づくだろ。
それにララが言ったその旅人、昔っていうぐらいだから、子どもの時なんだろうけど、そんな子どもに魔法を教えるなんてどうかしてる。
魔法だってことを教えてないのもどうかしてる。
「じゃ、じゃあさ、手のひらに魔力の球を浮かべてみて、出来る?」
三人にはあえて言わなかったが、これは魔法を使えるものにとってら初歩中の初歩。
あれだけの高威力魔法が使えたならば使えて当然。
使えないなんてあり得ない。あり得ない、はず...
「はい、出来たよ。」
何食わぬ顔で三人ともが手のひらに黄色い光の球を浮かばせている。
良かった出来てくれて、マイヤは心の中でそう思い、胸を撫で下ろした。
魔法についての知識や原理は何も知らないけれども、使い方は知っている。
頭ではなく体がそれを知っている。
つまりはこういうことだ。
知と技がうまく噛み合っていない。
この二つが噛み合いさえすれば、効果的な魔法の使い方や、魔法のレパートリーも増え、とんでもない力が出てくるはず。
これは教諭マイヤの力量が試される。その瞬間だ。
「みんな!魔法について猛勉強するよ!私が今夜はバッチリ教えてあげる!」
今はもう日が暮れ始めている時刻、子どもは家に帰る時間だ。
けれども三人は違う、まだ知らないが、三人はクエストの話をした部屋、あの部屋が宿となっている。
つまりここは既に家。自宅だ。
まだまだ夜は長い。
ここから膨大な量の知識と疲労を蓄え続けることになる。
大一節、地獄のマイヤ魔法講座の開幕だ。
回復薬、解除薬、マッピングのための紙などなど、あとはそれらを入れるパックパックも冒険に必要なものは滞りなく揃えた。
食料は、魔窟内で変わるが、ある程度確保できるらしいので、今は全くない。
そして今ここはどこだろう、そう、ギルド本部内の図書館だ。
三人はマイヤ先生による魔法講座を受けていた。
「魔法とは術式を組み立てることによって完成し、その組み立て方や構造によって技の種類も強度も大きく異なります。これぐらい、魔法を使えるのなら知っていて当然ですよね。...当然ですよね?」
マイヤは魔法について丁寧に説明したが、三人にとっては余計なことだろうと思っていた。
三人ともユパとの測定の時も、当然のように魔法を扱っていた。しかもなかなかに強力なのを。
なのに何だ、この顔は、三人が三人とも、口をぽかんと開けて呆然としている。
まるでこんなの初めて聞きましたとでも言いたげな顔だ。
マイヤは思わず当然だと言うことを聞き直してしまった。
「は、初めて知った。魔法って結構難しいものなんだ。」
「し、知らなかったの?でも、三人ともユナン様との対決の時に魔法使ってたよね?炎とか水とか光とか、あれはどうやって使ってたの?」
「え、あれは昔、通りすがりの旅人に教えてもらったものかしら。」
「それよりも私たちのあれって魔法だったんだね。」
そりゃそうだろ、どっからどう見たってあれは魔法だ。
知らずに使っていたのか、この三人は。
普通気づくだろ。
それにララが言ったその旅人、昔っていうぐらいだから、子どもの時なんだろうけど、そんな子どもに魔法を教えるなんてどうかしてる。
魔法だってことを教えてないのもどうかしてる。
「じゃ、じゃあさ、手のひらに魔力の球を浮かべてみて、出来る?」
三人にはあえて言わなかったが、これは魔法を使えるものにとってら初歩中の初歩。
あれだけの高威力魔法が使えたならば使えて当然。
使えないなんてあり得ない。あり得ない、はず...
「はい、出来たよ。」
何食わぬ顔で三人ともが手のひらに黄色い光の球を浮かばせている。
良かった出来てくれて、マイヤは心の中でそう思い、胸を撫で下ろした。
魔法についての知識や原理は何も知らないけれども、使い方は知っている。
頭ではなく体がそれを知っている。
つまりはこういうことだ。
知と技がうまく噛み合っていない。
この二つが噛み合いさえすれば、効果的な魔法の使い方や、魔法のレパートリーも増え、とんでもない力が出てくるはず。
これは教諭マイヤの力量が試される。その瞬間だ。
「みんな!魔法について猛勉強するよ!私が今夜はバッチリ教えてあげる!」
今はもう日が暮れ始めている時刻、子どもは家に帰る時間だ。
けれども三人は違う、まだ知らないが、三人はクエストの話をした部屋、あの部屋が宿となっている。
つまりここは既に家。自宅だ。
まだまだ夜は長い。
ここから膨大な量の知識と疲労を蓄え続けることになる。
大一節、地獄のマイヤ魔法講座の開幕だ。
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