俺がこの世に生まれた意味
お出かけ
「いやー、久しぶりにゆっくり街を歩けるよー。これも全部、三人がパールシアに来てくれたおかげだよ。」
「その通りかしら。もっとララたちを敬って。」
「そうだそうだー!レレたちが来てあげたからそんなに羽を伸ばせるんだぞー!」
「...お前ら、何をそんな偉そうにしてるんだよ。子どもか?お前らは子どもなのか?」
分かっているだろうが、アースカティアも含めて三人ともまだまだ子どもだ。
体も発達しきっていないし、精神だって軟弱な所もある。
四人は楽しく和気藹々と他愛もない話をしながら、目的地へ向かって歩いていた。
クエスト確認の後、マイヤが街を案内するとなってからすぐ。
マイヤは、出かけると決まるや否や、給仕用のメイド服から着替え、お出かけ用の洋服に身を包んでいる。
メイド服に比べると露出が多く、彼女の白く綺麗な肌が際立って見える。
体のラインもはっきりとしていて、紫の髪と瞳とも相性抜群だ。女性としての尊厳をフルに活用している。
硬派な美から艶やかな美へと、彼女は変化を遂げた。
「なあ、マイヤ、俺たち今からどこに行くんだ?」
「ふふーん、まだ秘密だよ。」
彼女は本当に街を案内する気があるのだろうか。彼女自身が一番浮かれている気がする。
鼻歌を歌って、スキップをして、まあ、楽しければそれでいいけど、
それに、どこに行くとなっても、こんな大都市、初めてのことばかりだろう。
外面には出していないけど、内心とてもワクワクしている。
彼女の秘密にしている場所というのも楽しみだ。
秘密にしているぐらいだからきっといい場所に決まっている。
「わっ、何あれ!?すごーい!亀?竜?何か分からないけど、とにかくすごーい!」
なんの突拍子もなくそんな声があげられると、レレの指差す先、そこには珍妙で巨大な生物がいた。
亀のような外見に竜のように鋭い牙や髭が生えた、凶悪かつ厳つい顔立ちの生物。
表面には深緑色の鱗がびっしりと敷き詰められていて、身体中のいろんなところがカクカクし、動きにくそう、だが、その分めちゃくちゃ力が強そうだ。
後ろにつながれている荷台も余裕で運んでしまいそう。
「あれは、ドラルという竜族の動物だね。調教が難しいから、実際に活動を見られるのは、ここと貿易先の所ぐらいだよ。」
「ドラルか、ちょっと乗ってみたいかしら。」
「え?ララちゃん乗りたいの?乗りたいよね?乗るべきだよ!なら乗りに行こう!今日はやりたい事を片っ端からやるぞー!さ、二人も来て。」
マイヤが珍妙な動物ーードラルについて説明した後、ララが風にでも飛ばされてしまいそうな程、小さく願望を零した。
マイヤはそれを聞き逃す事なく、今日は特別な日だから、みたいな軽い感じのノリが過激になり、ララの手を強引に引いて、ドラルのもとに走っていった。
近くにはドラルの所有者であろう男性がいて、マイヤが話をしてみると、意外にあっさりと許可が降りてしまった。
あの男性、過剰な程にマイヤにペコペコしていたような気がする。
マイヤが男性に目的地を伝えると、アースカティア、レレ、マイヤは荷台に乗り込み、ララは男性の指示のもと、ドラルの背中に乗せてもらった。
移動を始めたドラルは、馬車の時と乗り心地は、全然変わらないのだけれども、荷台を引いている生き物が違うだけで、また違った新鮮な感覚がある。
ドラルの上に乗せてもらっているララは、いつものちょっと冷めたような態度は何処へやら、ドラルのザラザラとした鱗の感触から、一歩一歩踏み出す度に起きる振動まで、存分に感じ、楽しみ、ご満悦のようだ。
そのままララの機嫌が上々で、ドラルの移動も順調な状態を保ちつつ、明らかに目的地としか思えない場所へと近づいていった。
高く高くそびえ立つ建物、ギルドからも薄っすらと見えていたその巨柱の塔の前に今、四人は立っていた。
「その通りかしら。もっとララたちを敬って。」
「そうだそうだー!レレたちが来てあげたからそんなに羽を伸ばせるんだぞー!」
「...お前ら、何をそんな偉そうにしてるんだよ。子どもか?お前らは子どもなのか?」
分かっているだろうが、アースカティアも含めて三人ともまだまだ子どもだ。
体も発達しきっていないし、精神だって軟弱な所もある。
四人は楽しく和気藹々と他愛もない話をしながら、目的地へ向かって歩いていた。
クエスト確認の後、マイヤが街を案内するとなってからすぐ。
マイヤは、出かけると決まるや否や、給仕用のメイド服から着替え、お出かけ用の洋服に身を包んでいる。
メイド服に比べると露出が多く、彼女の白く綺麗な肌が際立って見える。
体のラインもはっきりとしていて、紫の髪と瞳とも相性抜群だ。女性としての尊厳をフルに活用している。
硬派な美から艶やかな美へと、彼女は変化を遂げた。
「なあ、マイヤ、俺たち今からどこに行くんだ?」
「ふふーん、まだ秘密だよ。」
彼女は本当に街を案内する気があるのだろうか。彼女自身が一番浮かれている気がする。
鼻歌を歌って、スキップをして、まあ、楽しければそれでいいけど、
それに、どこに行くとなっても、こんな大都市、初めてのことばかりだろう。
外面には出していないけど、内心とてもワクワクしている。
彼女の秘密にしている場所というのも楽しみだ。
秘密にしているぐらいだからきっといい場所に決まっている。
「わっ、何あれ!?すごーい!亀?竜?何か分からないけど、とにかくすごーい!」
なんの突拍子もなくそんな声があげられると、レレの指差す先、そこには珍妙で巨大な生物がいた。
亀のような外見に竜のように鋭い牙や髭が生えた、凶悪かつ厳つい顔立ちの生物。
表面には深緑色の鱗がびっしりと敷き詰められていて、身体中のいろんなところがカクカクし、動きにくそう、だが、その分めちゃくちゃ力が強そうだ。
後ろにつながれている荷台も余裕で運んでしまいそう。
「あれは、ドラルという竜族の動物だね。調教が難しいから、実際に活動を見られるのは、ここと貿易先の所ぐらいだよ。」
「ドラルか、ちょっと乗ってみたいかしら。」
「え?ララちゃん乗りたいの?乗りたいよね?乗るべきだよ!なら乗りに行こう!今日はやりたい事を片っ端からやるぞー!さ、二人も来て。」
マイヤが珍妙な動物ーードラルについて説明した後、ララが風にでも飛ばされてしまいそうな程、小さく願望を零した。
マイヤはそれを聞き逃す事なく、今日は特別な日だから、みたいな軽い感じのノリが過激になり、ララの手を強引に引いて、ドラルのもとに走っていった。
近くにはドラルの所有者であろう男性がいて、マイヤが話をしてみると、意外にあっさりと許可が降りてしまった。
あの男性、過剰な程にマイヤにペコペコしていたような気がする。
マイヤが男性に目的地を伝えると、アースカティア、レレ、マイヤは荷台に乗り込み、ララは男性の指示のもと、ドラルの背中に乗せてもらった。
移動を始めたドラルは、馬車の時と乗り心地は、全然変わらないのだけれども、荷台を引いている生き物が違うだけで、また違った新鮮な感覚がある。
ドラルの上に乗せてもらっているララは、いつものちょっと冷めたような態度は何処へやら、ドラルのザラザラとした鱗の感触から、一歩一歩踏み出す度に起きる振動まで、存分に感じ、楽しみ、ご満悦のようだ。
そのままララの機嫌が上々で、ドラルの移動も順調な状態を保ちつつ、明らかに目的地としか思えない場所へと近づいていった。
高く高くそびえ立つ建物、ギルドからも薄っすらと見えていたその巨柱の塔の前に今、四人は立っていた。
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