悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する
059★パーティー会場にて・そして新たなる断罪が始まる2
私は、ブランデルがさっさとこの茶番に幕引きして、招待客達に真実を知らせずに済ませようとしているのを邪魔する為に、あえて大声で声を上げる。
勿論、ブランデルの手元には、我が愛する娘シルビアーナはい無いし、呪具も取り払われた今、もう感情を隠す気はないので、心の赴くまま言い放つ。
「随分とふざけたコトを言うものだな
ブランデル、その馬鹿に
伝えておかなかったのか?
きさまの魔力は
我が娘シルビアーナから奪ったモノだと」
私の言葉に、廃嫡を宣言されたのに、まだ皇太子きどりの馬鹿が吼える。
「カイドール辺境伯爵
その物言い、皇太子たる私に無礼だろう」
案の定、たった今、廃嫡を言い渡されたにもかかわらず、自分を皇太子という、馬鹿。
シルビアーナという盾を無くしたコトがわからないクズに、私は蔑みをもって言い放つ。
「黙っていろ、お前は既に廃嫡だ
皇太子でも無い者が、私に口を開くな
その口を閉じろ
このままその口を開くなら
切り捨ててくれるわ。クズがっ」
私の言葉に、今まで言い返されたことすらない馬鹿が絶句する。
「なっ……」
剣の柄に手を掛けた私に、今度はブランデルがみっともなく喚く。
「黙れ、レギオン、貴様
皇帝たる私に牙をむくか?」
自分の方が立場が上だと勘違いしているブランデルを、私は鼻で嗤って、蔑みを持って言い放つ。
「皇帝だと、この簒奪者が
先帝アレクサンデル陛下を
毒殺した、親殺しが何を言うか………
我が敬愛せし先帝を殺めし者がっ」
私の言葉に、ブランデルは目を剥いて吼える。
「この私を簒奪者だと
幾ら、我が従兄弟とはいえ許さんぞ」
ブランデルの言葉に、私は嘲りをもって、その罪状を言い放つ。
「お前は父親殺しで
我が娘の魔力と血筋を狙い
誘拐した犯罪者だ
それが何を言う
人質だった我が娘は行方不明
黙って従ういわれは無いわ」
私に罪状を並べ立てられても、ブランデルはそれがどうしたという表情で、私を罪人に仕立て上げる言葉を口にする。
「謀反を起こす気か?」
諸外国の要人、国内の貴族達へ、謀反人を印象付けようとするブランデルに、私は取っておきの証拠があることを宣言する。
「お前が、先帝陛下………
いや、叔父上を暗殺したことを
伯母上も認めているわ
そして、おぞましい呪具で
我が娘の魔力を奪い、その馬鹿に与え
皇太子と成していた
その証拠は、ここにある」
堂々と、そう宣言する私に、ブランデルは訝しげな表情をする。
「母上が………証拠だと、いったい何を……」
そんなモノ存在するはずないという表情のブランデルに、手紙など渡したらその場で証拠隠滅されるだろうからな………。
こういう証拠は、大勢にその目で見てもらうのが一番だ。
私は、伯母上の手紙を転写と大映しの魔法で、その場いる者達全てに見えるようにして、その内容を曝露した。
そして、手紙の内容を読んで、ブランデルも馬鹿も真っ青になった。
当然だろう伯母上は、お前達を見限っていたのだから………。
貴族達もかなり衝撃を受けているな。
まっ…これも、当然だろう。
魔力が無いとされるシルビアーナが、何故、皇太子妃として扱われていたか知ったのだから………。
その上で、皇帝や皇太子に娘を差し出せば、嫌われれば意識を阻害され、魔力を奪われる可能性があるのだからな。
こんな皇家に、他国から王女や皇女が嫁いでくることは、もう無いだろう。
その上で、父殺しの皇帝………。
それが、真実なのかどうかは、どうでも良いのだから………。
ハイレシオン皇家が終わりを迎えようとどうでも良い。
私のシルビアーナを助けに行く。
我が愛しい妻、ディアーナの祖国からは、未来の魔術師長アストリス殿を、その後ろ盾となっている、アルビナ帝国宮廷魔術師の筆頭マリウス殿を借り出しいてるのだから………。
そう思う私の気持ちを察した2人は、娼婦から呪具3点セットを奪い、そこに残るシルビアーナの痕跡から、伯母上が身に着けさせたティアラとピアスの位置を探索していてくれた。
「レギオン殿、コレを媒介とし
シルビアーナ姫の身に着けているティアラにて
場所を捕捉いたしました
よろしければ
ピアスへと通じますので、御言葉を………」
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