現実に満足なんてできない!

外海 響絶

ダブルヒロインの登場に満足なんてできない!

教室に着くと教室の中は何があったのか、とても盛り上がっていた。

「なぁ、なんで今日はこんなに盛り上がってるんだ。」

荷物を置くと僕は後ろの席に座っていた中学からの友達である秋内剣矢あきうちけんやに尋ねた。ちなみに剣矢は成績優秀、でスポーツ万能でイケメンのまさに才色兼備を兼ね備えたクラスの人気者である。

「昨日さ、クラスの女子が間宮のツイッターの裏アカ見つけたらしくてさ。」

間宮というのはうちのクラスの男子で、いつもはあまり目立っていないのになぜ裏アカが見つかったぐらいでこんなにも盛り上がっているのだろう?

「なんで裏アカが見つかったぐらいでこんなに盛り上がっているんだよ」

僕は心に思った事をそのまま口に出した。するとその返答を聞いて僕は黙り込んでしまった。

「それがさ、間宮オタクだったらしいぜ。裏アカにめちゃくちゃアニメやらゲームやらのことを書いてたんだってよ」

オ・タ・ク

その言葉を聞いた瞬間、体に寒気が走るのを感じた。別に僕がオタクを軽蔑しているから寒気が走ったのではない。むしろその逆なのである。

僕は母親を亡くしたあの日から現実に満足できなくなった俺は現実から逃げるようにアニメ・ゲーム・漫画・ラノベに没頭ぼっとうした。その結果今となっては立派なオタクである。だがぼくのそのことについて知っているのは家族だけである。オタクという事が知られると周りから軽蔑されると思った僕は今までオタクであることを隠して生活してきた。そのせいでオタクという言葉を聞くとみんなにオタクである事がバレたのではないかと不安になってしまう。

「そういえば友也、今日な」

剣矢がそこまで言うと同時に教室の前の扉が開いて先生が入って来た。その後ろからは顔は見えないが見慣れない二人の女子生徒が付いてきていた。

「お前たち全員席につけー。今日は二人転校生を紹介するからな」

そう言うと先生は後ろにいた二人を教卓のところに立たせて自己紹介をするよう言った。

二人は同時に黒板に名前を書き始めると今度は同時に書き終わった。見事なシンクロでまるで双子のようだなと思っていると二人の顔が初めて僕たちの方を向いた。その瞬間クラスに動揺が走った。二人の顔が瓜二つだったからだ!
だがそんな動揺も二人が黒板に名前を書いた時のように同時に名前を言った瞬間におさまった。

「初めまして、双子の姉天乃原沙希あまのはらさきです。」

「初めまして、双子の妹天乃原真希あまのはらまきです。」

それが僕、土神友也つちがみともやと双子、天乃原姉妹との出会いだった。

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