現実に満足なんてできない!

外海 響絶

妹の反応に満足なんてできない!


「お兄ちゃん起きてー!」

少女の声によって僕は夢の中から目覚めた。声の主は妹のめぐみだ。二年前に母親を病気で亡くしてから僕は父さんと妹の恵と三人で暮らしている。

「おはよう、めぐみ

そう言いつつも僕はベッドに潜っていると少しずつ足音が近づいてきてベッドの脇まで来ると

「おはよう、友兄ともにい。 早く起きないと学校に遅刻するよ。」

と言った。そう言われて時計を見ると時計の針は7時半を過ぎようとしていた。

「やばい、遅刻する!」

そう言って僕はベッドから飛び起きた。リビングに行くと朝食の心地良い香りが漂っていた。

「そういえば友兄また寝言で現実に満足なんてできないって言ってけど、またあの夢を見たの?」

恵が言うあの夢とは僕と恵の母親が亡くなった日の夢のことだ。
母が亡くなった日から僕はずっと母が死んでしまう瞬間の夢を見るようになった。はじめの頃は夢から覚めるたびに涙を流してしまっていたが今となってはその夢もただの日課になってしまった。

「あぁ、またお前が父さんと抱き合っている夢を見たぞ。」

それを聞いた瞬間、恵の顔が赤く染まっていった。

「ごっ誤解を招くような言い方しないでよね!」

妹のなんとも言えない反応に思わず口に入っていたものが出てしまうほど笑ってしまった。すると恵は

「わっ笑うんじゃな〜い!」

と言ってくる。恵の顔はまだ赤く染まったままだ。その表情を見ているとシスコンでもないのに妹がとてつもなく可愛く見えてくる。

「一体どんな誤解をするって言うんだよ」

と言うとさらに顔が赤くなった。これ以上からかい続けると怒り出しそうだと思ったので残っていた朝食を口に流し込んで

「ご馳走さま」

と言い僕は自室に戻り制服に着替え始めた。

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