オタクとヤクザが恋したら…

かのちゃん

53 証拠を探せ!

遼ちゃんの裁判は一週間後に控えて、私と宮島さんは、皇牙組のビルに。
無実を訴えたのもいいけど……あとは真犯人に出す、証拠を探さないと。

「……。」

あのう、宮島さん。

「いつも思うんですけどぉ……なんでそんなに、遼ちゃんに必死なんですか?あっ、別に悪く言ってないんですけど……気になって。」

宮島さんは、にこりと笑って。

「なんか、遼太郎さんの事件と、父親の事件と似てるなと思って。」

宮島さんのお父様も、法廷に!?

「はい……実は、僕の父は、遼太郎さんと同じ、ヤクザだったんです。」

えっ!?

「事件内容は遼太郎と全く一緒で、子分を殺されて、誰かにハメられたんです。父は何度も何度も、無実を訴えましたが……警察や検事には認めてもらえず、死刑が確定しました。僕は、そんな父の無実を証明したいと思い、たくさん勉強して、弁護士を目指しましたが……大学に在学中、父の死刑が執行されました。」

嘘……。

「僕、悲しんでいる由香さんを見て、父と同じことを繰り返したくはないと思いました。遼太郎さんの未来を明るくしたいため、弁護をやり続け、無実を訴えたいです!!」

宮島さん……その熱い思い、私に凄く伝わりました。

「ありがとうございます。さて、12月の防犯カメラの映像を……。」

宮島さんが、椅子に座り、パソコンをいじり始めた。
と、その時。宮島さんの手が止まった。

「……これだ!!」

続く!

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