オタクとヤクザが恋したら…

かのちゃん

47 味方

私は、社長と部長に呼び出された。

「君。反社会的勢力と絡んでたんだってね。」

……!?ど、どうしてそれを……!

「噂だよ。」

申し訳ございませんでした!ずっと、隠してました……。

「隠してたって無駄なんだよ。うちに悪い影響が出たら、どーするんだ?」

……。

「残念だが……君にはここを辞めてもらう。」

……!?
そ、そんな!子供が産まれるまで、続けさせてくださいっ!!お願いしますっ!!

「頭下げて許しを得ようとしても、反省する気ないだろ。」

……。

「さっさと出ていけ!!二度とここへ来るな!!」

社長から怒鳴られた……。

「……はい。今まで、ありがとうございました。」

私は、顔をしゅんっとして、社長室を出て行った。
社長室を出ると……そこには美咲と美紅と花と鈴木くんがいた。

「由香!」「山岸先輩!」

みんな……。

「……会社、辞めさせられちゃった。」

と、私は涙を堪えて、笑った。

「今まで、ありがとね。そして……黙っててごめんね……嘘ついてごめんね……。」

「もう!謝らなくていいから!」

美咲が私に抱きついた。

「思いっきり泣きな!!無理して笑わなくていいよ!!由香が苦しんでる姿……私らは見たくない!!離れていても、友達だよ!!私達は、あんたと遼ちゃんさんの味方だから!!真犯人、協力して見つけよう!!」

美咲……。

「……うわあああああん!!うわあああああん!!」

私が思いっきり泣くと、今度は美紅と花が抱きついてきた。

「……ほんっと……美咲達が友達でよかった……。」

「うん!」

「遼ちゃんさんの無実を訴えよう!」

「俺もなるべく、弁護士事務所に回ってきます!」

ありがとう、鈴木くん!






会社を辞めさせられ、ついには予約していた結婚式場もキャンセルされた。
……お父さん、いないね。
私は、お腹を優しく触った。
ピローン。
LINEだ…ママ友のLINEグループ。

〈ニュース観たわよ!〉

〈びっくりしたわ!〉

〈ヤクザの人だったなんて…∑(๑ºдº๑)!!〉

〈私、全然知らなかったぜ!( ˙_˙ )〉

みんな……。

〈本当にすみません(´;ω;`)〉

〈大丈夫よ!〉

〈旦那さんはそんな殺すようなことしないって、みんなわかってるから!〉

〈私達も協力するわ!〉

〈ママ友だろ?( *¯ ꒳¯*) 困ってたらいつでも助けてやるよd(˙꒳​˙* )〉

みんな……。
私は、ありがとうのスタンプを押した。
トウウウル。
あ、電話だ……。

「はい。」

「『由香。』」

その優しい声は……お母さん。

「『ニュース観たばい。』」

黙っててごめんね。

「『よかよ〜。私達は、遼太郎さんの味方やけん。遼太郎さんがそんなこと、するわけなかやん。』」

お母さん……。

「仕事、辞められちゃったんだよね……。」

「『そう……お母さんとお父さん、そっち行ってよか?あんたのこと、心配やけん。』」

うん……ありがとう。

「『協力すっけんね!』」

私には、たくさんの味方がいる。
ここで諦めたら、私と遼ちゃんの未来か台無しになる!
待っててね、遼ちゃん!

続く!

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